環境問題がキーワードとなっている時代。生活していく上で発生するゴミを減らすため、リデュース・リユース・リサイクルの3R運動が叫ばれるようになった。問題は簡単明瞭で、誰もがその観点から異論を唱えることはないだろう。だが、生活者の意識にはバラつきがあるのが現実だ。リサイクル意識が高い人は積極的に生活の上で実践し、そうでない多くの人は無関心に近い。
●昔に比べればリサイクルへの関心は随分と高くなっている。「ロハス志向の拡がりなど、若い人の中には環境に対する考え方が変わってきている」と西友の小林珠江執行役SVP・CSR推進室担当。しかし、まだ生活者の意識統一はほど遠く、「不特定多数のお客様を対象としている流通チェーンは、ここ数年でそれほど進化していない」(同氏)。
●来年1月から試験的にサミットがレジ袋の有料化に踏み切る。実施したことで客数が減ってしまえば、営利事業を営むスーパーが回避するのは当然だ。小売団体ではレジ袋の有料化を法律化するよう政府に要望したが、実現しなかったという経緯がある。
●「イオンはマイバッグ2,000万計画を推進するため、レジ袋を使わない買物スタイルを提案している。昨年、マイバッグ持参者にトップバリュ商品との交換が可能となるポイントを発行して買物袋持参率を前年比6ポイント増の15%としたが、上限は20%までだろう。50%にするためにはレジ袋の有料化しかない。京都・東山二条店での実験を成功させなくてはいけない」とイオン上山静一環境・社会貢献部長。一方、「レジ袋の有料化は一つの手段だが、それ以外の方法はないのか。ある店舗で30のアイデアを使って実験し、50%の削減を目指す」と西友小林執行役は語る。
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