◇…新大阪の近くに本社を構える中堅デベロッパー・ミキシング。物件を直接手掛ける開発部隊から手を離れると、運営管理のPM部隊に引き継がれる。企画段階から運営まで、「一気通貫」で取り組むのがミキシングの真骨頂だ。
◇…彩都は20年近く前から大阪府や都市開発機構の手で計画が進んでいたが、バブル崩壊などで、足踏み状態が続いていた。武田薬品工業の研究所誘致には失敗したが、景気回復が本格化し、住んでみたい関西エリアのベスト3にもランク入りした。
◇…総面積743ヘクタールのうち、現在開発が進められるのは西地区だ。人が住み着くには、交通アクセスと商業施設が不可欠だ。3月19日、モノレールが延伸され新駅が開業、ガーデンモール彩都もオープンした。20〜30歳代の子育て層のマンションと、熟年世代の1戸建て住宅が隣接する「健康都市」。食育に熱心な平和堂や無添加ベーカリーなど、コンセプトにリンクしたテナントに白羽の矢が立った。
◇…住民アンケートを取ると、街中にいると当たり前の要望が、多く寄せられる。4月からモスバーガーは電話で注文を聞くというし、ベーカリーカフェではディナーメニュを用意する動きがあるという。
◇…「物件を引き渡せば、それで終わり」――というデベロッパーが多い中で、ミキシングは「短期回収が目的ではない」と地域に密着した施設になるための地道な努力をウリにする。高度成長期にオープンし、高齢化と老朽化が進むニュータウンが多い中で、中部・東部の計画を控える彩都はどのような街になるのか、見守りたい。(P12に関連記事を掲載)
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