◇…地震発生の7月16日(月)は海の日で祝日。夏休み前の3連休最後の日の午前10時13分だった。一部では、倒れてきた商品で腕を切ったり、ねんざする人もいたと報道されたが、開店直後だったので、お客が少なかったのが幸いした。当日がいわゆる紋日(もんび)で、店長以下、従業員が全員出勤態勢の日だったのも、復旧作業がスムーズに進んだ一因になっている。
◇…チェーンストア大手のイオン、イトーヨーカ堂はそれぞれ被災地に水、おにぎりなど、当面必要な物資を柏崎市などに送った。市庁舎の裏の普段は公用車などが入る屋根付きの同駐車場では、市職員やボランティアの女性が救援物資の仕分けや、発送に追われていた。
◇…救援物資は水が一番多く、個数ではおにぎりがそれに次いでいる。ただ、柏崎市は人口9.5万人の小都市とはいえ、分散した避難所などへの供給は容易ではない。保管場所に冷蔵設備がないので、おにぎりなどはすぐに消費期限が来てしまい、廃棄されるケースを見掛けた。また、冷凍食品を送ってくるメーカーもあり、保管場所で“自然解凍”。やむなく、ボランティアに持ち帰ってもらっていた。
◇…店舗が開いていると、ほとんどの人はトイレを利用する。駐車場に仮設トイレを提供した店舗、確保した生活用水でバケツに水を用意し、使用した人がトイレを流してもらうようにしたところもあった。阪神大震災以降、水やおにぎりといった口に入るものは確保できるようになった。だが、“出る方”の準備はお粗末で、今後の大きな課題になる。
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