悪者にされた「レジ袋」の汚名返上を世間にアピールしたい
◇…原理事長は地球温暖化に関連し、「1人当たり年間300枚消費されるスーパーのレジ袋は、石油輸入量の1%にも満たない」と環境問題の元凶にされている現状を紹介。「袋持参運動も解決には結び付かない。環境とレジ袋はあまり大きな関係はない。これを、メーカーなどとも連携して世間に示すことが大事だ」と強調した。
◇…同協会は毎年、アメリカの流通業視察を続けているが、原理事長は「ウォルマートがなぜ成功したかを店長にインタビューすることで分かった。24時間営業の店舗で、時間ごとの売場責任者が社員とのコミュニケーションの接点をうまく取っている。ここが他社との差になった」と見学の成果を披露し、来春にも視察を追加することを示唆した。
◇…現役の“流通人”では最高齢に属する清水信次名誉会長も、あいさつに立った。「1970年にアメリカで202社あった百貨店が、昨年には17社まで減ってしまった。日本の銀行も4社に集約された。そんな中でも、ローカルのSMはびくともしない。500m圏で、生鮮3品と惣菜を磨き上げれば、お客様は付いて来てくれる。国も企業も家庭も支えるのはトップリーダーの役割だ」と会場に詰めかけた経営陣を力づけた。最後は「法は守らなければならないが、そんなことをやっていたら、戦後日本の復興もなかった」と会場を笑いの渦に巻き込む“清水節”で締めくくった。
◇…また、東京大学生産技術研究所の山本良一教授は大会の冒頭、「地球温暖化の進行と世界の対応」をテーマに記念講演した。「CO2の排出など地球を取り巻く環境汚染は、もはや待ったなしの状況が続いているが、企業にとってはリスクであると同時にチャンスだ」との見解を示し、注目された。
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