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No.477-11/19

大阪では5年ぶりの出店。
大丸ピーコックが街なかに「西梅田店」をオープン

No.477号

都心部で続々と建設される高層マンション。団塊世代や若年層の人口流入を当て込んで、小型スーパーの出店がひとつの流れになってきた。11月9日、JR大阪駅の隣の福島北エリアにオープンした大丸ピーコック西梅田店は540uの小兵ながら、東京の感性を満載した「街なか」の店舗だ。同社にとって実に5年ぶりの関西圏での出店で、来年度以降の“急速出店”を成功に導く第1号店の役割も担っている。


◇…都内での出店ニュースばかりで、大阪北部の箕面外院店以来、5年も関西での開店がなかった大丸ピーコック。JR福島駅の北東、徒歩5分の12階建ての商業ビルの1階に居抜き出店したものだが、百貨店系のスーパーらしく、商品のこだわり具合や提供方法はあか抜けている。高級スーパー特有のよそよそしさはなく「デパ地下」がそのまま引っ越してきたような雰囲気がウリだ。


◇…プレオープンの8日はまず、10時からメーカーや卸を対象にした内覧会を開催、背広族がぐるりと店舗を取り囲んだ。1時間後にハガキ持参の近隣の人たちが、ほぼ全品1割引の店内の買い物を楽しんだ。9日は朝10時に開店。植島店長以下3人の社員が店外に並んだ長い行列のお客さんにあいさつ。「大阪市内初の街なかスーパーとしてオープンできた喜びと地域密着の決意」を表明した。


◇…西井敏郎社長は関西出店がストップしていたことについて、「政策的なものではなく、たまたま物件がなかっただけだ」という。08年2月には新神戸駅前に、新千里西町と福島区の阪大跡には4月に700uの小型店を出店する。「出店予定はこれ以外にもある。住居地区とオフィスがミックスした西梅田店は我々にとってチャレンジでもあり、楽しみにしている。大丸ピーコックの第1号店は大阪郊外の香里園だが、メインは首都圏だ。都会のセンスと都市生活をサポートできる店舗展開は、大阪・神戸の地でも受け入れられるはず」と都心部での急速出店に意欲的だ。


◇…店舗の北向かいには、目下大阪市内で最も高層のマンション、50階建ての「シティタワー西梅田」がそびえている。8割方の320戸が入居しているが、固定客として見込めるのは大きい。昼間はコンビニ弁当に飽きたオフィス需要を当て込む。北東700mにある単独店のビバ以外に競合はない恵まれた立地だが、逆に土日対策が課題となる。来年9月、松坂屋ストアとの統合を控えた「クジャクの飛翔」が楽しみになってきた。(次号に詳報)


今週の目次




SJ新店レポート

売場面積を半分にカット、24時間営業のSSMに転換
 オークワ六十谷店
広域商圏型の新業態2号店、地域に根差した品揃えで展開
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ミニGMSからSSMに転換して改造開店  マルエツ井土ヶ谷店


SJ中間決算レポート(GMS篇)

増収増益はイオンのみ、ヨーカ堂など3社が減収増益
 9社計の営業収益は0.3%増の3兆5,300億円


クレーム・トラブル対応と解決のコツ 2小澤信夫

クレーマーをファンにする秘策


今週の開店情報一覧


今週の業界トピックス

イオンフォレスト ボディショップ上期55億円、前期比132%と好調


注目のニューストア ヤマダ電機ラビ品川大井町店

首都圏最大級のラビ品川大井町店オープン


SMの日本酒マーチャンダイジング

サミットの07下期戦略
低迷打破は新需要開拓と分かりやすい説明で


企業動向

味の素、通期見通し売上初の1兆2,000億円台


食品マーケティング

チルド・冷食メーカーの商品戦略
 アクリフーズ、季節限定品など課題への対応―冬向け2品目追加発売―
 冷食業界の動向、中国輸入品への対策


今週の大店立地法公示速報


東洋の名言


交差点

食品事件と事故の狭間



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