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No.485-1/21

“生活防衛意識”の高まりに、スーパー各社が
繰り出す「値上げストップ宣言」

No.485号

瞬間風速だったが原油価格が1バレル100ドルを突破した。コスト削減はこれ以上ムリとして、各メーカーが末端小売価格を上げてきている。スーパー側は、「いま、値上げをすると客離れにつながる」とアイテムと期間限定だが、値上げストップをアピールし、この機会に自社開発のPBを売り込むなど懸命だ。一方、消費者の“生活防衛意識”は年明け以降、さらに加速しているので、消費はまさに厳冬期だ=写真は大阪市西成区のイズミヤ花園店で


「景気に薄日が差し始めた」とされたのは、いつのころだったのだろうか。原油価格の高止まりは、まずガソリンや灯油価格の上昇という形で表れた。次に控えていたのが、原材料の高騰に伴う製品価格の値上げだった。所得が伸び悩む中での生活必需品の値上げは、消費全体の減退につながる深刻な問題だ。地球温暖化の影響か、震え上がるような寒さはなくなったが、「懐の中は、寒風が吹きすさぶ」といったのが、正直な“生活実感”かもしれない。


こうした状況を受けて、スーパー各社は独自の「値上げ回避・暮らし応援キャンペーン」を展開している。関西を中心に展開するイズミヤでは1月7日から2月29日まで、83店舗で食料品と日用品の合わせて300品目の価格の据え置き、または値下げ販売で対応している。キャッチフレーズは、ずばり「値上げSTOP宣言」。NB商品は「味の素 ピュアセレクトマヨネーズ400g」318円を198円に、「日清オイリオ ヘルシーリセッタ600g」732円を498円に据え置くのをはじめ、チーズ、納豆、洗剤など210品目を選んだ。PBではしょうゆや酪農牛乳など「good−i」90品目が対象となる。


「ええもん安い」という大阪らしい直接的な標語を企業理念とするイズミヤ。「関西深堀」で、スーパーセンターや小型店などの出店にも積極的だが、1月8日の取締役会で中国・蘇州市への出店を決めた。国内マーケットの縮小や競争関係などを踏まえた総合判断という。イオンもオリンピック景気に沸く中国で多店舗展開を打ち出している。外資の国内進出が懸念された時代とは状況が一変、将来性のある市場を求めて、グローバルな展開が始まった。さまざまな形のM&Aも予想される。今年はどのような“サプライズ”が流通業界を待ち受けているのだろうか。


今週の目次




新・激戦地ストアシーイングマップ2008・2

神奈川県横浜市都筑区 港北ニュータウン


SJトップインタビュー

意識の変化と質の向上、強い販売力・MD力の実現へ
 新生与野フード3年目、店舗主導で売場の活性図る
  与野フードセンター 井原 實 氏


SJ新店レポート

集客力アップ図るためカインズとモールを形成
 ベイシアフードセンター御前崎店
サティを核にした本格的RSC
 イオンモール日の出


クレーム・トラブル対応と解決のコツ6小澤信夫

私が責任を持ってお客様の問題・ご不満を解決させていただきます


今週の業界トピックス

カウボーイ 石原坂社長の辞任で明瀬氏が新社長に
主婦の店・宍倉 主婦の店を宍倉が支援、7,500万円の増資引き受ける
ドン・キホーテ コンビニ業態「情熱空間」から撤退
伊藤忠商事・ユニーグループ・ファミリーマート 共同で低カロリーパンを開発・販売


ハマさんのコーヒーブレーク・46 コラムニスト 浜本經道

過熱するマネーゲーム


企業動向

味の素、クックドゥ30周年2008春季新製品を発表


食材ノートコラム・7 ダイコン


食品マーケティング

冷食、春の新商品は弁当向け惣菜系食品の強化?
 大手メーカーの売れ筋商品差広がる
 菱食(低温営業)に見る新商品の動向
味の素グループ全体の試食デモ
 冷食、中国産野菜は大きく「自社管理農場」表示


今週の大店立地法公示速報


交差点

10人に1人が食物アレルギー!?



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