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No.502-6/2

27年間で売上1兆円を達成したSC
「ららぽーと」が10回目のニューアル

No.502号

日本初の本格的な郊外型SCといえば、1969年以来営業している東京・二子玉川の「玉川高島屋S・C」。千葉県船橋市の「ららぽーとTOKYO−BAY」(開業当時の名称は船橋ショッピングセンターららぽーと)はその次に歴史のある郊外型SCで、1981年4月2日に開業。27年間に10回の改装を行い、途中、核店舗のダイエーやそごうは撤退したが、時代に合わせた変化を繰り返してきた。昨年度の年間来客数は2,200万人で、東京ディズニーランドを上回る動員数を誇る。今回行った改装では特に女性の目を意識し、62億円の投資額をかけた。今年度は2005年度に記録した年間来客数2,500万人、年間売上高636億円以上を目指す。


三井不動産は5月22日、千葉県船橋市の「ららぽーとTOKYO‐BAY」をリニューアルオープンした。改装したのは旧「ららぽーと2」。名称を「南館」に変え、千葉県初進出の42店など105店が1階〜3階で営業開始。4階〜7階・屋上までを駐車場とした。投資額は62億円。


現在、敷地面積は17万1,000平米、延床面積28万2,000平米、店舗面積11万5,000平米、駐車台数8,300台。日本最大級の郊外型SCだが、もとは1950年代に東京湾に湧き出た温泉中心の娯楽施設「船橋ヘルスセンター」。ピーク時には年間400万人の来場者があった。その後は時代とともに衰退し、1981年に「船橋ららぽーとショッピングセンター(現ららぽーとTOKYO‐BAY)」として生まれ変わった。開業当初の専門店の店舗面積は2万5,000平米、核店舗のダイエーとそごうを含め7万5,000平米。これまでに計10回改装し、現在はダイエーもそごうも撤退し、合計540店の専門店が営業する。


過去最高の来客数と売上を記録したのは2005年度の2,500万人、636億円。2007年度は改装工事中だったから2,200万人、569億円に減少した。いずれにしても米国型SCとして歴史を重ね、開業当初から27年間の累計売上高はダイエーとそごうを除き1兆円。ダイエーの店はピーク時で年間100億円近い売上があった。


同SCの一次商圏は船橋市と市川市を中心とした186万世帯・427万人。現在、来館者の56%が車で来館し、電車による利用者も増えているそうだ。全体の6割が女性。中でも20代が多く、今回も若い女性をターゲットとしたテナントを導入した。館内BGMはエリアごとに変え、同時に時間帯に合わせて変化させていく。全て女性のことを考えてプランニングしたSC。今年度もし来場者数を記録更新すれば、東京ディズニーランドとシーを合わせた来場者数に匹敵する。三井不動産は「ららぽーと」のチェーン化も計画し、来年初夏に「ららぽーと磐田」、来年9月には「ららぽーと新三郷」を開業する。


今週の目次




500号突破記念特集


本誌500号突破記念企画

食の安全・安心・安定供給に取り組むチェーンストア
 ほとんど国産品の青果物が支持され売上急増
  東急ストア商品品部青果部長 神木 良和 氏


環境レポートシリーズ(3)

第2回チェーンストア環境対策アンケート調査結果分析
関心高まるCO2排出量削減への取り組み


オール電化店舗レポート ライフコーポレーション

電化厨房ベースに給湯器、空調の電化推進


SJ決算レポート(SM編)上

売上トップは4,396億円のライフ
 経常利益の第1位は125億円のヨークベニマルに


SJ新店レポート

イオンの牙城に踏み込んだ地元産品重視の「バロースタイル」店
 バロー鈴鹿店
お伊勢さんの狭い商圏に参入した「バローの挑戦」
 ミタス伊勢店
都心住宅地の中層マンション店舗
 マルエツ・ポロロッカ護国寺駅前店


チェーンストアの危機管理対策G 食中毒「警戒情報」

細菌を「付けない、増やさない、やっつける」こと


関幸雄の流通コラム 流通戦略アドバイザー


今週の業界トピックス


焼酎展示きき酒会 国分が83社で開催

品揃えから育てる時代へ


ライフ首都圏のペットフード 渡辺徹也チーフバイヤーに聞く

3尺20本を標準売場に


柱商品育成のキャンペーン 大塚ベバレジの商品戦略

天空烏龍茶のサンプリングを展開


企業動向

高野瀬雪印社長発表、向こう3ヵ年に戦略投資など320億円
味の素、08年中元ギフト発売開始、60名に温泉ペア宿泊プレキャン


食品マーケティング

専業メーカーの異色戦略/商品特徴と開発の関連性を訴求


今週の大店立地法公示速報


交差点

売れ筋商品の理想像



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