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No.503-6/9

生鮮食品を初導入したドン・キホーテの実験店。
ドイト厚木店を業態変更して営業開始

No.503号

ホームセンターのドイト、GMSの長崎屋と次々と買収しグループ化しているドン・キホーテは4月25日(金)、「MEGAドン・キホーテ厚木店」を神奈川県厚木市にオープンした。元はグループ会社の「ドイト厚木店」だったが、新業態店として実験的にリニューアル。1階の食品売場では青果や精肉、塩干といった生鮮食品を導入し、2階には子供用衣料品や赤ちゃん用品も販売する。通路幅も通常のドン・キホーテに比べて広めに取り、最大で2.5m。これまで同社を支持してきた若年層以外に、中高年の客層にもゆっくりと買物ができる要素を加えた。ショッピングカートによる、回遊性の高いショッピング空間を創出し、まとめ買いのニーズにも応える。


若年層から支持されているドン・キホーテ。日用品を低価格で提供し、シンボルマークの看板に「激安の殿堂」と掲げている。これまでは非食品の取り扱いが多く、食品は菓子や飲料などの加工食品が中心。生鮮食品は扱ってこなかった。そのドンキが生鮮食品を始めた。


新業態1号店の「MEGAドン・キホーテ厚木店」が4月25日オープン。「ドイト厚木店」だった建物をそのまま利用し、既存の什器設備をできるだけ使用。改装費用は約2億4,000万円だった。1階と2階の売場を合わせ3,640uで展開し、主通路幅は2.5mと広く取り、大型のショッピングカートでも回遊しやすくした。8月には1階と2階をつなぐエレベータも設置する。食品コーナーは標準的なドンキ店舗の約2〜3倍のスペースをとり、精肉や塩干は直営、青果売場はテナントでベジタブルファームが展開する。同店では刺身など鮮魚は扱わず、日持ちする塩干を販売。惣菜や弁当、おにぎりも売ってない。ただ、東京都府中市の「ドン・キホーテ府中店」では現在、惣菜売場を直営で実験展開しており、今後は都内の既存ドンキ数店に導入するという。


グループの長崎屋も既存店から「MEGAドン・キホーテ」の変更を予定。5月1日に千葉県柏市の「長崎屋柏駅前店」を「ドン・キホーテ柏駅前店」にリニューアルしたが、今後は長崎屋の直営店は「ドン・キホーテ」や「MEGAドン・キホーテ」に切り替える。計画では長崎屋が展開している56店のうち約半数を、関東中心にドンキ色を出した店舗とする。6月中旬には千葉県の「長崎屋四街道店」、同月下旬には埼玉県の「長崎屋三郷店」を「MEGAドン・キホーテ」に業態変更する。


「MEGAドン・キホーテ厚木店」の年商目標は40億円。旧「ドイト厚木店」の昨年度は13億円強。隣接していた旧「ドン・キホーテ厚木店」(5月30日にファッション衣料専門店「オルパス」として改装オープン)は21億円だった。ドンキの新規顧客である中高年層を取り込むことで売上アップを期待する。


今週の目次




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工場から店舗まで衛生中心にリスク管理徹底
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45社トータルでは増収増益
 増収増益企業は27社、減収減益は2社。経常赤字はマルヤだけ


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高額所得者の多い住宅地でこだわり強化
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チェーンストア・コンビニ4月度販売概況

値上げの影響じわり、SM、GMS一転下降トレンドに
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クレーム・トラブル対応と解決のコツ15小澤信夫

お客様からの問い合わせや商品の取り扱いに関するご質問には、
知ったかぶりをしないで、必ず確認して、回答すること。
間違った応対がお客様の怒りを爆発させる


今週の開店情報一覧


ハマさんのコーヒーブレーク・51 コラムニスト 浜本經道

巨人低迷の原因


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ヒット商品の背景と戦略 快進撃の大塚製薬「SOYJOY」

発売3年目で単品(8品目)200億円市場の構築へ


食材ノートコラム・12

ゴーヤ


企業動向

味の素と伊藤ハムが業務提携、今年歳暮期の共通ギフト実現へ


今週の大店立地法公示速報


交差点

価値は客が決めるもの



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