「早く店を開けろ、明かりをつけろ」―鬼のような形相で幹部社員に矢継ぎ早の指示を出していたダイエーの創業者・故中内功氏の―ヘルメット姿が記者の脳裏に焼き付いている。神戸で発展し、その神戸で決定的なダメージを受けた三宮には、栄華の跡は、もうほとんど見当たらない。
徒歩圏内に10数店の食品スーパーが林立する神戸市灘区。JR六甲道付近の激戦地(2008年8月4日号に掲載)を見た後、ぜひ足を延ばしてほしいのがHAT神戸にある「人と未来・防災センター」だ。阪神大震災の被害や復興状況、未来への取り組み――などを展示し、震災体験を語り継ぐ。
地震ばかりではない。新たな脅威も忍び寄っている。「新型インフルエンザ」の問題は、流通業にとってまさに「新型の災害」だ。目に見えないウイルスが不特定多数の人が買い物に来る店舗にまん延したら、たちまちお手上げになる。「想定外の対策」を早期に打ち出す必要が叫ばれているが、一体どこから手を付ければいいのやら…。
大地震やテロ、新型インフルエンザなどから身を守る事業継続計画(BCP)の策定も、遅々として進んでいないのが現状だ。何が起こっても、最低限の備えがあれば、企業は生き残ることができる。「何も対策を打ってなかった」と、いらぬ「風評被害」から身を守るためにも、役に立つ連絡網の作成などから始めたいものだ。
本誌では年間テーマとして「チェーンストアのリスク管理」を誌面でお届けしているが、今号から3回連続で7月のセミナー、遠藤勝裕氏の講演の内容を連載する。現場で指揮を執った人でしか分からないノウハウが詰まっている。改めて「備えよ、常に」の精神を呼び戻したい。
わかりやすい売場追求し、コンセプトコーナーを各所に設置
ライフ江北駅前店
警察署の建物が商業集積の呼び水に?
天満屋ストア・ハピーズ大安寺店
好天、生活防衛色強まり、全業態で既存店プラス
コンビニはタスポの導入地域拡大で2ケタ増
派遣社員に頼る安易な経営から脱皮しよう
一見同質・玉石混淆の商品を見分ける力が必要
経営マネージメントを学ぶ前に何を売っているかを考えるべき
越後一 ホクショク 丸秀醤油 春月
遠藤 勝裕 氏 講演 大災害時における企業の危業管理(上)
「県民の金庫番」が金庫に入るまで
完備されたマニュアルに従って行動
7月で前年クリア780万ケースに到達
冷食、下期向け戦略は何か?
日清フーズ スパゲティのグレードアップと食卓にもう1品訴求
味の素冷食 一部メニューの容量、配合変更
すり身と健康に乾杯ならぬ一服
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