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No.520-10/13

日本最大のSCが埼玉県越谷市に開業。
2つの商業エリアを2階のセンターブリッジが繋げる

No.520号

  10月2日(木)、敷地面積26万4,161m²、延床面積36万4,843m²、商業施設面積21万8,483m²と、桁外れにデッカイ商業施設が誕生した。約40万m²の調整池の畔にある、埼玉県越谷市の越谷レイクタウンの中心部に位置する。都市再生機構が進める街づくりとして、現在、周辺の空き地には戸建て住宅や公園が開発中となっている。SC全体の年間来場者数は2,500万人以上を目指し、千葉県船橋市にある三井不動産の「ららぽーとTOKYO‐BAY」に匹敵する。船橋の「ららぽーと」は27年間に10回の改装を繰り返して、国内ナンバー1の地位を獲得した。これをイオンは「一夜」にして築こうとしている。


  「ららぽーとTOKYO−BAY」とほぼ同規模の国内最大級のSCを出店したイオン岡田元也社長。「船橋ららぽーとは長い年月をかけて改装を繰り返しながら今の規模にしてきた。私どもはそれを一夜にしてやろうとしている」と語り、「お客様もテナント各店も慣れるのに時間がかかるだろう。どう時間を短縮し軌道に乗せていくかが課題」と強調する。


  イオンはグループをあげて総額800億円の投資をかけて2つのSCを開発し、2階のセンターブリッジで繋げた。岡田社長は「大きいが上に地球への負担をいかに最小限に減らしていくかをテーマに掲げ、エコ化に取り組んだ。お客様への負担をどう減らしていくのか。大きさを感じさせないハード・ソフトの様々な試みを実施した」という。周辺には空き地が広がり、「まだ増床するスペースはある。センターブリッジが涙橋にならないよう最大限の努力をしなくてはいけない」。それにはグループの足並みを揃え、縦割り組織を見直していくことが必要。「我々にはリーダーシップが求められている。グループに優秀な人材は沢山いるが、チームとして持っている力が発揮できなくては成果を上げられない。フルにこのSCの大きさを活用できているとは思っていない。各売場には似たようなものがあり、ダブっているものも多い」と岡田社長。


  8月21日にイオンが純粋持ち株会社となって初のSC開業。グループの集大成と今後の方向性を決めるものと意気込みは物凄い。人口は越谷市で32万人、埼玉県で713万人だが、今回のSCは首都圏全域を睨んだ広域からの集客を見込む。日本は1億2,700万人の人口があるが、うち約4分の1の3,400万人が首都圏に集中。これでもまだ小さいと言われるようなSCとしたいとイオン側。年間来場者数は2,500万人と船橋ららぽーとの最盛期を目指す。


  越谷市の隣の三郷市では、三井不動産が「新三郷ららシティ」を来年9月までに開業し、年間来場者数は2,000万人超を見込む。施設内にはイトーヨーカドーやシネコン、温泉施設など約200店のテナントが営業する「ららぽーと新三郷」の他、イケアやコストコなどが営業してくる。越谷と三郷という至近距離で巨大SC同士の戦いが始まる。


今週の目次




SJ新店レポート

巨大SCの一角で鮮度勝負のSM展開
 マルエツ越谷レイクタウン店
買って・食べて・学べる、イタリア食材専門店が代官山に登場
 EATALY(イータリー)代官山
小型DSの実験店として都内で営業開始
 アコレ平和台駅前店


ハマさんのコーヒーブレーク・55 コラムニスト 浜本經道

何を変えるか?


売場視点 シリーズ(2) 朝食関連商品の動き

朝バナナダイエット
 テレビ放映後、バナナ人気に拍車
「朝バナナ」と「米復活」の傾向、底流に流れるのは“生活防衛意識”


食材ノートコラム・16 サトイモ


商品の売り方のこだわり Odakyu OX 経堂北口店

食品から非食品まで調和の取れた新しいSMを志向
 食品の品揃え厚く家庭用品は食を楽しむ提案強化スタイルを導入


食品マーケティング

焼そば、ラーメン、うどんの秋・冬前線
 チルド麺の多様化で各ブランドつばぜりあい
東洋水産、ジャンル別に新商品発売
 チルド食品のえび、かにシュウマイは具の増量


今週の開店情報一覧


今週の大店立地法公示速報


交差点

終わりなき?食品のトラブル



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