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No.525-11/17

中国100店構想の最大拠点
「イオン北京国際商城SC」がオープン

No.525号

   景気減速とオーバーストアのダブルパンチに見舞われている日本。「アジアに軸足を移し、その中でも成長が続く中国で2010年までに100店舗を出店する」大構想を昨夏、香港で表明したイオンが、モール型SCの第1号店「イオン北京国際商城SC」を11月7日、北京市郊外にグランドオープンした。「大渋滞も世界遺産に登録される」といわれるほど、急速な車社会に突入した北京。駐車場は3,000台で、総売場面積は約9万m²。イオンが中国で展開する店舗としては25店舗目で、最大拠点となる。


  半月余りのプレオープン期間を経てオープンした同SC。オリンピック施設が点在する地域を通り、万里の長城に向かう八達嶺高速道路の北安河出口から2〜3分の場所にある。住宅開発が進む郊外ニュータウンに先行オープンした。


  地元マスコミの関心も高い。夕刊紙「北京晩報」は7日付の紙面で記者レポートを写真入りで紹介した。中国人記者の目に映ったSCの様子は以下のようなものだ。「ここは北京で第1号のまさに意義のある郊外ショッピングセンターだが、環状6号線の外にあり、遠い。記者が午前に現場で見たところ、8割の店舗が開業していた」。


  「最も売れ行きのいいのはスーパーの食品で、500g8.6元(日本円で約130円)の豚の臀部肉、市場価格より安い1〜2元(同15〜30円)の日本からの輸入ビール、初めて導入されたタスマニア牧場で飼育された良質の牛肉、スーパー手づくりの寿司、刺身やデリカで、みな大変売れ行きがいい」。


  「イオンが目標とする顧客は20歳前後の独身貴族および25歳から40歳のファミリー層だ。スーパーを除いて、ショッピングセンターには104の優秀な専門店や人気ブランド店がある」。


  足元人口が少ないので、付近の地下鉄13号線の駅などから13路線の無料買い物バスが運行している。テナントはこれから入店するところも多く、来年2月に大型シネマがオープンして全体が揃う。


  北京では先輩格のイトーヨーカドーがGMSやスーパーを展開しており、セブン−イレブンも出店を加速している。イオンのオープンで、日系企業の首都出店レースが本格スタートした。


今週の目次




SJ新店レポート

自社開発の複合商業施設、群馬県の空白地帯に出店
 フレッセイ田部井店
鮮魚をフロント展開し情報発信する
 フードスクエアカスミつくばスタイル店


今週の業界トピックス

パルコ 名古屋店と広島店は堅調
ヤオコー 展望見込めず宅配事業の子会社を解散
カワチ薬品 出店コストが嵩み減益に
九九プラス 直営店の閉鎖損失で今上期は赤字に
やまや 民事再生中のスピードの店舗を買収
アルビス 上期は減収減益に
マキヤ 原価高騰にもかかわらず、低価格化を進め、利益を圧迫


「量と価格」「質と価値」

両極渦巻くうねりと国分開発商品部の戦略
 MDからマーケティングへの意識転換で3層の利益確保
 質と価値に基軸置き良品の発掘・開発から育成に傾注する国分


クレーム・トラブル対応と解決のコツ 26小澤信夫

難クレーム(悪質なクレーム):食中毒の診断を受けた、
治療費、休業補償をしろと、お客様から抗議の電話が入った


2008年度上期売上ベスト10


2008年度下期開店予定


企業動向

味の素、急激な円高など平成20年度の業績予想を下方修正
伊藤園、タリーズブランド、ホットタイプを来月から拡大


食品マーケティング

菱食、食のフルライン戦略が徐々に浸透
 不採算取引の見直し、取引の正常化を推進
冷食売場の異変・国産重視で中国産が大きく後退


今週の開店情報一覧


今週の大店立地法公示速報


交差点

明るい話題その一



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