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No.564-9/14

新発想の売場「ヒント・マーケット」が誕生
(9月4日に改装した東急ハンズ新宿店)

No.564号

  都市部でクリエイティブライフストアを26店展開し、年商870億円ある東急ハンズは今回、情報発信力の強化を狙い、ヒント・マーケットという新しいコンセプトの売場を始めた。6月25日の渋谷店からスタートし、9月4日には同社最大規模を誇る新宿店の改装に合わせて新発想の売場の展開を開始。改装後は渋谷店、新宿店とも「顧客の評判は上々」らしい。今後は他の店舗もヒント・マーケットに切り替えていき、長期的な視点で継続化していく方針。実店舗との競争だけでなく、ネット販売で簡単にモノや情報が手に入る今、発想を転換した売場作りが求められている。

お客にヒントを売る店


  「ヒントを売る」。時代とともに進化を続ける東急ハンズはヒント・マーケットという発想の売場を創出。今年改装した渋谷店で6月から、新宿店では9月から展開開始したが、今後は全店で順次切り替えていく計画だ。


  「東急ハンズ新宿店」は新宿島屋の核テナントとして、1996年10月にオープンした店。現在は地上2階〜8階までの7フロアで展開し、店舗面積9,958uと自社最大規模を誇る。新宿駅南口という恵まれた立地から物凄い集客力があるが、9月4日にヒント・マーケットというコンセプトで改装オープン。同店の出入口がある2階のイベントスペースにヒント・スペースを設置し、シーズンごとにハンズならでは、の商品訴求を行う。9月末まではダンボール製の巨大なやぐらや家具を展示・販売する「ヒントDEダンボール」を開催し、来店客の目を惹きつけている。もちろん2階以外の至るところにも古材やハンドメイキング、言葉、花で装うマイスタイルウェディングなど各フロアに合わせたヒント・スペースを期間限定で設けている。


  最近、ネット販売を利用する人が増えてきている。リアル店同士の競争だけでなく、バーチャルなショップとも戦わなければいけない現状がある。食品以外の全ての素材を扱う東急ハンズは「全フロアが何かを作りたい人、はじめたい人にとっての『きっかけ売場』」として、今回ヒント・マーケットを打ち出した。新しい売場は「『何だかわからないものに出会えるかもしれないから行く』…な発見買いのヨロコビがあふれている」店を目指す。


  今のあなたにとってのヒント・マーケットとは、ヒント・スタッフと位置付けられたフロアスタッフが、一人ひとりのお客の買物に対するコンサルティングサービスを強化した売場のこと。生鮮食品を中心に日常性の強い商品を扱う食品スーパーにもヒント・マーケットの発想は必要ではないだろうか。


今週の目次




流通羅針盤


SJ新店レポート

業態転換のディスカウント店、ZYは「絶対 安い」の頭文字から
 フジ・ZY高岡店
高層マンション群立地の80坪ミニSM
 マルエツ ポロロッカ千石店
最小規模の160坪・駅前SM
 ライフ吉祥寺駅南店
チラシはオープン4週間後に中止し、EDLP追及
 FOOD OFF ストッカー柏布施店


ハマさんのコーヒーブレーク・66 コラムニスト 浜本經道

PB開発は売場開発


今週の業界トピックス

三菱地所 丸の内パークビルディングの商業ゾーン開業
オール日本スーパーマーケット協会 横浜で商品・用度展示会を開催
イオン 機能性PB肌着「ヒートファクト」拡充・強化


MDフラッシュ


今週の開店情報一覧


食材ノートコラム・27

ショウガ


ヨーグルト&デザート戦略 森永乳業、秋の新商品

ビヒダス脂肪0の回復、アロエは新フレーバーで拡大


写真が語る

ベルク東所沢新店。3つの売場をピックアップ


企業動向

ユースキン製薬、今月から就寝中セット使用で効果


食品マーケティング

冷食、お弁当向け調理品の品質競争
 アクリフーズ、食卓の副材料に応用も
 各種「米飯メニュー」は売れ行き復活へ
業務用冷食、和風メニューにフォローの風<中>


今週の大店立地法公示速報


交差点

病気は早めの手当てが必要



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