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No.567-10/12

梅田激戦区の西では、
尼崎の「COCOE(ココエ)」も参戦する

No.567号

  大阪の中心部・梅田。8月末には阪神百貨店本店が全館改装され、9月3日には阪急百貨店梅田本店の第1期棟がオープンした。2011年春には大丸梅田店が増床予定で、北側ではJR大阪三越伊勢丹も進出する。この梅田の百貨店激戦区から西に7.7kmのJR尼崎駅北側では10月20日に「あまがさき緑遊新都心」が街開き、阪神百貨店と平和堂のアル・プラザが核店舗として入る大型商業施設「COCOE」がグランドオープンする。百貨店などの売上が大きく落ち込む中での“出発進行”だ。一方では低価格のPBを全面に打ち出したディスカウントスーパーが都心部でも急増、限られたパイの争奪はますます激しくなっている。

都心百貨店と隣り合わせで勝負する「平和堂」


  阪急の第1期棟は旧本店の華麗なイメージを受け継ぎ、2期工事につなげる。デパートの顔ともいえる1階は「デパイチ」の食品フロアとした。梅田地下街を通して向かい合う阪神とはベビーカーでも行き来できるように段差をなくし、グループ全体での集客を図る。


  大幅増床の大丸、三越伊勢丹も次第に輪郭を現してきている。4店の百貨店がひしめく形になった梅田地区だが、ミナミの難波・心斎橋などとの競合も考えると、それぞれが足を引っ張り合っていても始まらないので、連携する動きもある。


  JR大阪駅から東海道本線で2駅目が尼崎駅だ。駅の北側には、キリンビールの工場跡地が再開発されたものだ。「COCOE」とは「CONFORT(コンフォート)=快適さ」「CONVENIENS(コンビニエンス)=利便性」「ENERGY(エナジー)=活力、にぎわい」といった3つの言葉の頭文字をつないだ造語で「ここへおいでください」という意味を含めている。


  「COCOE」の本館には「あまがさき阪神」と平和堂の「アル・プラザあまがさき」それに松竹のシネマコンプレックスが核店舗で入り、専門店130店舗とモールを構成する。隣接してフィットネス館もオープンする。


  平和堂は「アル・プラザつかしん」に続き、兵庫県下では2店舗目の出店だ。低価格を売り物にしたPBを取り揃えた店舗や小型のディスカウントスーパーが話題になる中で、オーソドックスな商法を掲げるのは、逆に新鮮だ。「旅物語」など、平和堂の独自規格商品が、どう都心百貨店と渡り合うのかも興味深い。


今週の目次




清水信次の「やれば、できるんだ」我が流通人生の軌跡・2

早く家族を大阪に呼び戻したい


本誌創刊12周年記念企画

低価格時代におけるチェーンストアの商品政策
 生鮮食品の世界的な商品供給基地づくり進める
  イオンリテール 近澤 靖英 氏
 1円の安さは出せたが1円のお得感をどう出すか
  カスミ 石原 俊明 氏
 商販一体化して全店一斉に動ける組織体制に
  いなげや 八丸 良久 氏
 総年商4兆円の規模を生かした商品開発へ
  シジシージャパン 藤井 淑生 氏


MDフラッシュ


今週の開店情報一覧


ハマさんのコーヒーブレーク・67 コラムニスト 浜本經道

美人薄命の意味


SJ新店レポート

JRと京成の駅前・高層マンション内の500坪SM
 マルエツ金町店


クレーム・トラブル対応と解決のコツ 47小澤信夫

◎感動・感激編


企業動向

AGF、2009歳暮ギフトの顔ぶれはブランド力発揮


食品マーケティング

天候異変の中、食品メーカー販促計画をより短期予測へ
 エバラ食品、焼肉のタレから鍋の素へ販促
 東洋水産、売れ筋、冷麺から温麺へ
 フジッコ、高級佃煮昆布「真帆屋」を阪急百貨店にオープン


今週の大店立地法公示速報


交差点

前人未到



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