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No.569-10/26

お客は驚きを求めている。
店内のトラック市で驚異的売上(サンシャイン高須)

No.569号

  スーパーマーケット店内で軽トラックの荷台を平台に見立て周辺を埋めるような形で人参、じゃが芋、たまねぎを大量陳列したところ、3品で40数万円売上げた。来店客は可笑しがり、驚いて次から次へと寄ってきたそうだ。四国・高知市のサンシャイン高須が9月末に実施した。不況下、お客は活気ある売場づくりを求めている。

パート発想の1000円詰め放題


  「マルナカが出てきて、値段だけの競争では店にメリットない。グレード、売り方でお客様の目先を変えることはできないか考えていたところ、他からアイデアを貰い、社内でも一番でやってみることにした」と、店内軽トラック市を手がけたサンシャイン高須(高知市高須1-17-26)の荒井茂雄青果担当。同店では9月5日に第一回目を実施し、9月末に2回目を実施、大きく売上げを伸ばした。


  青果売場の産直コーナーの中央部に従業員の父親から借りた軽トラックを前日閉店後に搬入。じゃが芋、人参、たまねぎを荷台からこぼれるように陳列。詰め放題で300円と1000円の袋を用意した。当初、300円と500円の袋にする積もりで1000円の発想はなかったが、大袋に詰めていたら「1000円で売れる」というパート従業員の意見でやってみた。当然、見せ筋と思っていたら全体の3割も1000円袋が売れた。主婦の感覚はすごい、と荒井担当。


  1回目は20万円の予算で商品を用意、午後5時半には売切れた。2回目は2.5倍の商品を用意し、40数万円を売った。3品では同店最高の売上げになった。2回目にはカレーの鍋スープを朝から夕方までマネキンを付けて試食販売したところ、77袋も売った。平均で月間40袋の商品なので、1日で2倍近く売ったことになる。1品売価は平常価格より安い程度という。


  こうした軽トラック市。年末など駐車場を利用して店頭で行われているのを見かけることはあるが、店内では珍しい。同店でも「以前、店頭でやったことがあるが、行商みたいになってあまり売れなかった。今回とはお客様の反応が全く違う」(同担当)という。  同店ではりんごやキャベツを天井近くまで積み上げて単品大量陳列する「ボリュームサプライズ」にも取り組む。「まず気付いて寄ってきてもらう」作戦で客数を増やしている。不況下、知恵を絞った集客力が問われている。


今週の目次




清水信次の「やれば、できるんだ」我が流通人生の軌跡・4

2万円稼いで「闇屋稼業」は終了


SJ決算レポート(GMS篇)2010年2月期中間決算

赤字企業が続出。増収増益はイズミだけ
 10社計の営業利益は前期比95.7%減の14億円


SJ新店レポート

集客できるコーナンとのドッキング店舗
 オークワ大和郡山筒井西店
人とコトで新たな競合を乗り越える
 サンシャイン高須
5店目の業務用登録制ホールセールストア  メトロ流山店


今週の業界トピックス

ドン・キホーテ 新PB「情熱価格」販売スタート
イオンモール 新規開業SCに支えられ増収増益
J.フロントリテイリング ピーコックストアの第2四半期売上5.7%減


クレーム・トラブル対応と解決のコツ 48小澤信夫

◎感動・感激編


MDフラッシュ


今週の開店情報一覧


企業動向

味の素、2009歳暮ギフト2ケタ増収の販売戦略発表


2009展示きき酒会 9年目迎えた国分・地酒蔵元会

低迷の清酒市場に「地酒の価値観、存在感」を強調


食品マーケティング

どこまで伸びる「ラーメン鍋用スープ」
 東洋水産、鍋用、人気店・地域限定ラーメン販促強化
 鍋用つゆに競合増加


今週の大店立地法公示速報


交差点

言行一致の人 小M氏の思い入れ



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