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No.572-11/16

日本初のデリスタイルマーケットが東京・亀戸に誕生
(Green's K 亀戸店)

No.572号

  業務スーパーを500店展開する神戸物産は10月28日、東京都江東区亀戸に、 出来立て厨房と食品物販を融合させた、日本初登場のデリスタイルマーケット「Green's K(グリーンズケイ)」をオープンさせた。店内のオープンキッチンで調理された50〜60品目のおかずやサラダを1g=1円で提供する他、デイリー食品や飲料、パン、和菓子、デザートといった加工食品を150品目販売する。取扱商品は全て安さを追求し、「パーツアッセンブル」という自動車の組立工程のように、惣菜を製造してコストを削減する。2号店、3号店も同じ江東区内で出店してドミナント化を図り、将来はFCで年間100店の出店を目指す。

日常の食卓代行業を担う


  神戸物産が出店した「Green's K」は、日常の食卓代行業としてFCチェーン化を目指す。同社はFCで業務スーパーやバイキングレストランを展開。今回のデリスタイルマーケットは10年前から構想を練ってきた新業態。FCで年100店の出店を目指し、最終的には年200店の出店も目論む。契約内容は、初期投資を全て本部側が払い店舗委託するBタイプと1店舗当たり約2,800万円の初期投資をオーナーが払うAタイプに分かれ、主にAタイプに力を注ぐ。ロイヤリティは仕入額の1%。


  亀戸店は30坪の店内に10坪のオープンキッチンを抱える。営業時間は11時〜21時。1月1〜3日以外は年中無休。大・中・小盛のご飯とバイキング形式のおかずを組み合わせた290円のMY弁当、好みの具が選べるオーダーメイドのMYおにぎりを100円で販売。さらに250円バイキングカレーやホットメイドパスタ、300円ビーフシチューを提供する。特徴は1g=1円で提供するサラダ&おかず。低価格で提供するため、1つのメニューを細かく分解して、自社製造工場で製造し、店内で各パーツを組み合わせて調理する。デイリー・加工食品はコンビニの2〜5割安の価格。3連納豆や2連豆腐は各48円、天然酵母パン2斤198円、ペット飲料100円、牛乳1ℓ157円。年内には酒も取り扱う。


  「日販目標30万円。現在1.5〜2倍の売上で推移している」と神戸物産神戸クックFC事業部門部門長の岡崎裕輔取締役。「客単価は予定通りで、客数が多い。自転車や徒歩客が圧倒的に多く、雨の日だけは客足が鈍るが、店内の客がゼロになることはない」という。


  客層の7割は主婦、3割が単身者。通常の中食店のようにランチ時以外にもピークがあり、11〜12時は主婦、12〜13時は単身者、14〜17時までは主婦、18時以降は単身者が利用する。ニューヨークで存在しているデリスタイルマーケット。果たして日本に根付くか。


今週の目次




SJトップインタビュー

PBはリニューアルが鍵握る第三のステージに
 セブン&アイHD取締役・ヨークベニマル社長 大高 善興 氏


流通羅針盤


SJ新店レポート

岐阜郊外に初のSSM
 オークワ・岐阜西改田店
細かく惣菜をショップ化、調理風景が売場から見える演出
 ヤオコー新座店
利便性重視のコンパクトSMでシェアアップ
 マルエツ朝霞溝沼店


今週の業界トピックス

セブン&アイ グロ−バルPB「ワイン」を日米同時発売
全日本食品 ネットワーク型VC−POS導入を予定
アークス 子会社化した札幌東急ストアを東光ストアに変更
地方産品(青森県、宮城県、宮崎県、熊本県)の売り込みフェアが活況
日本フランチャイズチェーン協会 2008年度CVS売上高は6.6%増


MDフラッシュ


今週の開店情報一覧


企業動向

伊藤園、2009年度上半期の営利85億円・経常は80億円強を達成


清水信次の「やれば、できるんだ」我が流通人生の軌跡・7

「実行部隊はいくらでも。アイデアがほしい」


食品マーケティング

鍋需要の気運高まる  タレ、調味料、パウチメーカーが競合
 キムチ筆頭にカレー、寄せ鍋等の戦い
冷食メーカーに異変 加ト吉のブランド変更


今週の大店立地法公示速報


交差点

中小の「正直商品」にも光を



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