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No.582-2/1

第44回2010スーパーマーケット・トレードショー近づく
(特集「商品経営の原点を探る」)

No.582号

  今年もこの季節がやってきた。2010スーパーマーケット・トレードショーが2月8日(月)〜10日(水)に東京ビッグサイトで開催される。今年で44回目を迎え、ますます盛況を見せている。弊誌では中でも「上質・差別化商品」を扱う、五味商店、イタリアンフーズ、国分、さらにフリーデンに着目して特集(掲載は12〜23頁)を企画した。デフレスパイラルと声高に叫ばれている現在では、「上質・差別化商品」はその対極にある商品。しかし、スーパーマーケット・トレードショー会場内での主役は、いわゆる「こだわり商品」と言ってもいいだろう。今年のトレードショーではどのような商品、企業に出会えるか。現在の社会に蔓延する安売りムードに、変化を起こすためのヒントがあるはずだ。それを探しにいこう。(写真は昨年の「2009スーパーマーケット・トレードショー」の五味商店ブース)。

デフレスパイラルから抜け出すヒント


  スーパーマーケット・トレードショーの第1回はセルフサービスフェアの名前で開催された。東京・大手町にあった東京都立産業会館で行われた。昭和39年のことだから、この当時を知る人は少ない。主催する(社)日本セルフ・サービス協会にも当時を知る人は誰も残っていない。


  まさに「スーパーの祭典」にふさわしい大変な賑わいだった。その後、会場は有明の東京ビッグサイトに移り、25回目から今の「スーパーマーケット・トレードショー」になった。当時はメーカーも大手企業が大きなブースを構え、派手なデモンストレーションで会場を飾った。しかし、見る側に実はなかった。


  途中から参加したふるさと食品フェアがフーデックスに移った後、協会の要請で入れ替わり参加したのが、「五味商店こだわり食品コーナー」。10年前のことだが、これが売上の低迷に陥ったスーパーの目に留まり、差別化商品として脚光を浴びた。以後、会を重ねるごとにトレードショーの人気ブースとなり、「こだわり」という言葉も業界に広まって、店頭の活性化に大きく貢献してきた。こうした中で流通業界は競争激化、価格競争が激しさを増し、差別化商材としての「こだわり・上質化商品」が注目を浴び、トレードショーにも国分の開発・発掘商品や洋のこだわりイタリアンフーズを始め後続が増え、トレードショーが人気を呼ぶようになっていった。


  昨今は世人呼んで「デフレスパイラル」。心なき一部小売企業によって安売り競争は一段とエスカレートしているが、人類の幸せはこの歯止めと打破にある。そうした中で、上質、差別化に力を注ぐ商品が一堂に集まる、このチャンスは見逃せない。バイヤーにとってはまさに開発、発掘の時なのである。


今週の目次




流通羅針盤


SJ新店レポート

価格対応しながら特徴ある店作り
 八百半フードセンター・ヤオハン宇都宮店
閉鎖したHCに居抜きで移転
 FOOD OFF ストッカー 牛久ししこ店


特集 商品経営の原点を探る

<総論>SM・トレードショーで宝探し
 売る極意は「商品を探し雰囲気と仕掛けを作ること」
@国分に聞く「新・開発発掘商品戦略」
 デフレ時代の商品開発も考慮し、差別化商品の発掘と提案に注力
A五味商店に聞く「和のこだわり戦略」
 原材料などハード面の内容改善と、ソフト面の充実強化を図りたい
Bイタリアンフーズに聞く「洋のこだわり戦略」
 短絡的な形だけの上質志向は危険、動きに沿って商品も売場も変えよ
Cこだわりメーカーの商品紹介
 コスモ食品 はたけなか製麺 程野商店
Dフリーデンに聞く「豚肉の販売力強化策」
 豚肉の位置付けの重要さを知り政策の確立が必要


今週の業界トピックス

東日本旅客鉄道 紀ノ國屋を4月に買収し100%子会社化


MDフラッシュ


企業動向

日清フーズ、冷製パスタを本格投入、女性用コラーゲン入りソースも


食品マーケティング

冷食業界、春の新商品「お弁当のおかず」軸に拡充(家庭用)
 アクリフーズ、マルハニチロ食品、日清フーズ


清水信次の「やれば、できるんだ」我が流通人生の軌跡・17

パイン、バナナが解禁 ハワイへ視察団出す


関幸雄の流通コラム 流通戦略アドバイザー

本格的な能力主義時代にSM管理職の能力は活かされているか


今週の大店立地法公示速報


交差点

15年前の「悪」



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