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No.588-3/15

明治屋ストアーが大阪に再上陸、
高島屋大阪店・東館地下にオープン

No.588号

  大阪・ミナミの高島屋大阪店が3月2日(火)、これまでの売場面積を4割増やして7万8,000uの関西でも最大級のターミナル百貨店に生まれ変わった。新設された東館地下には、自社開発のこだわり品や輸入食材に強い高級スーパーの明治屋が入った。 開店した「大阪なんばストアー」は60坪の小型店舗だが、グロサリー、日配、菓子部門で約4,500アイテムを取り揃えた。同社は2005年2月に大阪本町ストアーを閉鎖したので、大阪は空白地帯になっていた。関西の百貨店では初出店となる「帰ってきた明治屋」には待ちかねたオールドファンやこだわり商品を求める若い客が訪れ、早くも話題店に。

「商圏広がった」ミナミ全体がショッピングモールに


  関西のデパ地下に初めて入った明治屋の周りには生鮮3品や惣菜の有名テナント、高島屋のプロパーショップがぐるりと取り囲み、トータルで質が高く、何でも揃う売場が実現した。味と値段にうるさい関西の富裕層が足を向けてくれそうな店舗の出現だ。


  大幅な売上減や都会地の店舗の閉鎖のニュースばかりが伝えられる中で、大阪の百貨店は、増床計画が相次ぐ。昨年11月には旧そごう心斎橋本店が大丸心斎橋店「北館」としてオープン。2011年にはJR大阪駅北側に三越伊勢丹が新店を開設、駅南の大丸うめだ本店も増床で対抗する。JR天王寺駅に隣接した近鉄百貨店は2014年に10万uの「日本一」の売場面積の店舗に生まれ変わる。


  百貨店に対抗する専門店も負けていない。スウェーデンのカジュアル衣料店「H&M」の2,000店目の記念店が道頓堀川の戎橋北側のビルにオープンした。6日の開店には雨模様の中、川の両岸から御堂筋にかけて約3,000人が長蛇の列を作り、人気のほどをうかがわせていた。ユニクロも関西最大店舗を心斎橋筋に計画している。


  難波を中心とした大阪のミナミは、キタの梅田の百貨店群に対して、百貨店、専門店、商店街が一大モールを形成して対抗する。1年前には、近鉄と阪神が乗り入れる阪神なんば線が開通、神戸と奈良が一本のレールでつながったことで、商圏が広がった。「冬の時代」から抜け出した「ミナミの春一番」の風力は、かなり強そうだ。 (関連記事をP15〜18に掲載)


今週の目次




流通羅針盤


紙上セミナー 「消費者庁新設で食品表示行政はどう変わるか」(上)

政治主導でエコナ問題にスピード対応、行政に変化
消費者庁食品表示課課長補佐 平中 隆司 氏


今週の業界トピックス

カスミ 石原新社長が就任し、小濱体制の経営方針を継続
イオン 年間販売額10億円以上のトップバリュを300品目に拡大
イオンマルシェ 店名をカルフールからイオンに変更


SJ新店レポート

クイーンズ伊勢丹撤退跡に5年ぶり出店
 与野フードセンター・フードガーデン北与野店
カレーバーや各種イベントなど実験的な取り組みに挑戦
 オオゼキ菊川店
伝統が築き上げたグロサリーのモデル店
 明治屋・大阪なんばストアー


MDフラッシュ


今週の開店情報一覧


業界動向

上海万博開幕を目前に大手が本格出店攻勢(上)


大塚製薬の商品戦略 仏・N&S社製品を輸入

小麦胚芽配合の健康・栄養食品


清水信次の「やれば、できるんだ」我が流通人生の軌跡・23

「2週間みておいて下さい」と山本会長


食品マーケティング <上期/冷食売れ筋特集シリーズ>

*日東ベスト、惣菜へ肉メニューの多様化
 タレ付きカントリーバーグ〜赤ダレカルビ焼
*アクリフーズが市販用冷食でTVCM
 お弁当用「くまちゃん占い」シリーズ、3月15日から
*フジッコがレトルトパウチで「北海道ポテトのサラダ」4月全国発売


今週の大店立地法公示速報


交差点

MD不在のつまらない店



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