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No.591-4/5

山梨県の主要スーパー10社が物流標準クレートを一斉導入

No.591号

  小売、ベンダー、メーカーで規格がバラバラな物流クレート(通い箱)を標準化し、物流全体を効率化しようという動きが本格化してきた。日本チェーンストア協会、日本スーパーマーケット協会、日本セルフ・サービス協会が規格を標準化し、運用マニュアルを整備し普及に努めている。全県的な取り組みとしては初めて山梨県の主要スーパー10社が参加して4月から順次導入を開始、全国的な普及への口火を切った。3月26日には甲府市内で参加企業の幹部が出席して合同記者会見が開かれた。

画期的な山梨県のクレート標準化


  今回、山梨県で物流標準クレート(食品通い箱)の導入に踏み切ったのはアマノパークス、いちやまマート、オギノ、巨摩野農業協同組合、公正屋、さえき、セルバ、日向、やまと、ユニーの10社。参加者は大きく3グループに分かれ、オギノは自社センター、ユニーは静岡牧の原センター、さえき、いちやまマートなどは山梨流通経営研究会のメンバーで城西セルコの山梨センターを中心にそれぞれ導入する。いずれも山梨県下では主要チェーンで同県SM店舗数のかなりを占める。対象の商品分野は豆腐、漬物などの和日配が中心。


  クレートを標準化し共有することにより、小売にとってはダンボールの削減、クレートの種類の集約による仕分け・荷合せの簡素化が図られる。メーカー・卸しにとっても仕分け作業の軽減、包装資材などのコスト削減が図られる。さらに、ガイドラインでクレートの衛生基準を厳格に定めているため、流通全体で清潔なクレートが循環し安心・安全な商品を提供できるようになり消費者にとってのメリットも多いという。


  この事業はチェーン協、SM協、セル協の3団体が「物流クレート標準化協議会」を設置して進めているもので、すでに関西地区でイズミヤ、オークワ、関西スーパー、ライフコーポレーション、中部でユニー、関東でエコス、シジシージャパンが導入している。先行しているユニーでは今年2月開設した牧の原センターではクレート置き場のスペースが従来の半分に減った、と言い、画期的な成果が出ているようだ。


  山梨県では4月から順次導入を開始するが、「山梨県を第1歩に1,2年で全国に拡大したい」(チェーン協井上専務理事)、「大手が先行しているが中小も参加して一体となって進めたい」(セル協島原事務局長)、「業界にとっては共通のプラットホームを造る上で大きなきっかけになる」(SM協大塚専務理事)と、業界団体も足並みを揃える。製配販ともに合理化できる取り組みの一つがいよいよ本格稼動に入った。


今週の目次




SJ新店レポート

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 SuCオークワ桜井店
製造風景が見える焼鳥とさつま揚を隣接して販売
 フードマーケットカスミ瓜連店
ドラッグ、衣料品とのコンビネーションで「圧倒的な品揃え」
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チェーンストア・コンビニ2月度販売概況

春物肌着、薄型テレビ、自転車よく、GMS若干上向く
 SM、コンビニのマイナス幅横ばいで底打ち傾向


今週の業界トピックス

マックスバリュ東海 新社長に寺嶋氏が就任し、内山社長は会長に
マックスバリュ東北 新社長に宮地氏が就任し、勝浦社長はグループ企業に
イトーヨーカ堂 ホームセンター武蔵境店(2号店)開業
ミニストップ 4月からモバイル販促を全店開始
ファミリーマート 3つのジェネレーションに分けた商品展開を推進
ポプラ HOTメニュー拡大によるバラエティ化を図る
サークルKサンクス 新しいパンの食べ方を提案
マツモトキヨシ 健康と美に特化した新業態、横浜にオープン


今週の開店情報一覧


MDフラッシュ


日本最大の輸入イタリアンチーズ

パルミジャーノ・レッジャーノの王様「ミレジマート」


食品マーケティング

フジッコ、カスピ海Yの多様化
 *昆布、煮豆と両立の販促を推進
 *カスピ海ヨーグルト、フルーツに加えプリン投入
キユーピー、新しいソースの商品戦略を発表
 *マヨ・ドレ中心からソースの多様化へ


清水信次の「やれば、できるんだ」我が流通人生の軌跡・26

「私利私欲」でなかったから報われた


カスタマー ディライト・7 小澤信夫

ノードストローム百貨店B


今週の大店立地法公示速報


交差点

ランドセルの値下げ効果



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