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No.599-6/7

<特集>情報共有化でローカルSM連合化進めるセルコチェーン
加盟6社の売場をリアルタイムで閲覧できる
「セルコライブネット」がスタート

No.599号

  自社の売場情報を生中継し他社がパソコン上で見られるという、これまでの常識では考えられない情報公開ネットワークシステムが、協同組合セルコチェーン(佐伯行彦理事長)内で始まっている。加盟6社が自社の旗艦店舗の売場を開放し、全加盟社が一定のルールの下に常時閲覧できる。生の情報を元に互いが切磋琢磨し合って売場のレベルを高め、進化する生活者ニーズに応えていこうという狙いだ。(写真は6社店舗の時間帯別惣菜売場比較画面を見るさえき若松食品館飛田店長)

宝の山をどう生かすか


  4月からスタートした「セルコライブネット」はセルコチェーン加盟社6社がそれぞれの旗艦店舗1店舗を開放店舗として情報を公開するもので、加盟社ならIDを取得すればいつでもパソコンから閲覧出来るというもの。


  これに先立ち各社ではそれぞれ複数店舗にライブカメラを設置し、自社だけで見られる自社ライブネットも構築しており、自社ネットとセルコネットが並存する形になっている。「自社ネットでは他店でどんな商品が売れているかに関心があるが、セルコネットでは他社店舗が朝と閉店間際ではどんな品揃えをしているかオペレーション面に興味がある」(さえき若松町食品館飛田店長)と情報を使い分けている。


  「サンシャインさんのグレープフルーツ売場をヒントに大玉を扱ったら完売した」(たいらや芳賀店広瀬店長)、「東京の店舗を見て、イチゴのフェイシングを縮めてグレープフルーツをドーンと広げたら売れた」(フーズマーケットホック皆生店山崎青果主任)など、早くも現場から成果の声が上がってきている。


  現在、ライブ映像を開放している企業はさえき(本社東京都)、フーズマーケットホック(島根県)、セルバ(山梨県)、豊月(北海道)、サンシャインチェーン本部(高知県)、たいらや(栃木県)の6社で、今後、エコス、与野フードセンターが参加を予定している。カメラは各店の青果、鮮魚、精肉、惣菜などの各コーナーに設置。360度回転42倍光学デジタルズームアップ可動式で、商品の値札やドリップまで見られる。動画だけでなく音声も聞けるのでまさにそこにいるかのような臨場感がある。さらに、設定した時間ごとに静止画を自動的に記録できるので、過去を振り返っての検証や研究・分析に生かせる。まさに「宝の山」。POSデータと同じで生かせるかどうかは人次第。問題意識をいかに持たせるかの勝負になりそうだ。


今週の目次




SJ決算レポート(SM篇・下)

増収増益はカスミ、ヤオコー、サンエーなど10社
 減収減益が13社あり、トータルは減収減益に
鉄道及び百貨店系列スーパー各社の2009年度決算


特集 情報共有化でローカルSM連合化進めるセルコチェーン

「セルコライブネット」は究極の絆づくり
 加盟社の売場情報を共有することで全体のレベルアップ図る
  協同組合セルコチェーン理事長・株式会社さえき社長 佐伯 行彦 氏
次世代ネット「セルコネット」も構築へ
 流通在庫情報、新商品情報、産地情報などもネットワーク化
セルコライブネット活用レポート
 たいらや、セルバ、フーズマーケット ホック、さえき
セルコ活動・フォトレポート
 「セルコライブネット」カメラレポート
加盟社最新店レポート
 民事再生後初の新規出店となった450坪SM
  フーズマーケットホック伯耆店
 セルコチェーン 沿革


今期開店予定(下)


MDフラッシュ


今週の開店情報一覧


SJ新店レポート

ライブ感あふれる青果や鮮魚売場
 オークワ加古川野口店
新たな試みを盛り込みリニューアル
 ドン・キホーテ浦和原山店


カスタマー ディライト・11 小澤信夫

顧客の感動・歓喜・大喜び


企業動向

日本アクセス、2009年度業績で経常利益率1%を前倒しで達成


大塚製薬の消費者関連事業 多彩な2010戦略スタート

既存ブランド軸に「大豆で解決」の訴求・提案を強化


清水信次の「やれば、できるんだ」我が流通人生の軌跡・34

不況を打破するために戦争を仕掛ける愚


今週の大店立地法公示速報


交差点

上海万博と「大阪のたこ焼き」



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