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No.603-7/5

コスト削減を徹底し、地域一番の安さを追求する
(マミーマート川口芝店の青果売場)

No.603号

  6月24日(木)、マミーマートは川口芝店を埼玉県川口市にオープンした。同社初のピロティタイプのSMで、1階が駐車場、2階が売場。惣菜売場は子会社の彩裕フーズが展開し、生鮮3品は全て直営。534坪の売場に平台は刺身を販売する1台(塩干と醤油のゴンドラのエンド)だけしか置かず、その他は全て多段式で陳列し、作業効率を追及した。同店周辺には営業年数の古いスーパーが多く、1.5km内に16店が競合する。特に価格面で注意を払っているのはザ・プライス蕨店のようだ。

EDLPの追求


  中期計画で売上1,000億円、経常利益率4%を掲げているマミーマート。現在、ローコストオペレーションの深耕に取り組み、物流効率の改善やグロサリーの全店自動発注化などを進めている。コスト削減では2010年9月期中間で、労働時間は既存店で8.9%削減し、広告宣伝費では同7.6%削減、水道光熱費の電気使用量は5%削減、建築コスト(坪当たり)は14.8%削減している。結果、マミーマート単体の販管費は前期比97.8%、食品DSを展開するギガ物産は95.3%となった。


  同社の2010年9月期中間の既存店売上は96.3%(前年上期100.7%)。要因は低価格競争の激化による売上減。節約志向と厳しい雇用環境の影響にさらされた。打開策として同社は新しいビジネスモデルの構築と推進を掲げる。良質商品の低価格販売と下支えするローコストオペレーションを打ち出し、高効率で高い生産性の実現を目指す。上期は青果でパプリカやマンゴーを週間重点商品による拡販を進め、単品売上を大幅に増やした。鮮魚では主力のマグロを再強化。スペイン産のCGC398円輸入ワインも売上、荒利で大きく伸ばした。PB「mami+」ではボトルコーヒーや絹豆腐3連で荒利高を大幅改善した。「mami+」、「mami+premium」のPBは2010年9月期末で204アイテム、売上構成比で10%を予定し、CGC商品は350アイテム、同9%を計画する(グロサリーと日配)。


  埼玉県上尾市のマミーマート小敷谷店では、2010年2月27日のリニューアルと同時に新たな実験を開始した。チラシ配布回数を週間から月2回に減らすと同時に、日替わりの特売を止めて毎日低価格で提供するEDLPに切り換えた。同店は今年4月単月では前年同月比で、売上高127.2%、客数123.9%、1人当たりの買上点数118.8%、一品単価は86.3%となった。売上対比の営業総利益率は前年4月に比べ0.7ポイント減の18.7%となったが、販管費比率は売上増に伴い12.3%と2.9ポイント削減した。


  2010年9月期は光ヶ丘店(千葉県柏市)と川口芝店の2店を新規出店した同社だが、来期は埼玉県さいたま市桜区西堀に今年中に新店をオープンするなど計4店を出店予定で、その後も年間4店ずつの出店を計画。安定成長を目指す。


今週の目次




新 激戦地 ストアシーイングMAP2

東京都 江東区・墨田区 深川・城東地区


SJ新店レポート

1日に客数4,000人を超える150坪の繁盛店
 オオゼキ尾山台店
地下から地上に食品売場を持ってきた「居抜き店舗」
 関西スーパー瓢箪山店
350坪SMながら生活利便店として幅広い品揃え
 マルエツ中野若宮店


チェーンストア・コンビニ5月度販売概況

昨年の新型インフルエンザの反動で再び厳しく
 地方を中心にSCが回復傾向顕著に、北海道、東北プラス


今週のニューストア

ドン・キホーテ船橋南口店 パチンコ店跡の複合商業ビルに居抜き出店
テスコ目白店 売場80坪で食品をフルラインで展開する居抜き店


SJレポート

スーパー各社の2010年中元商戦がスタート
早期申し込み割引に注力。カスミ、西友が割引で一歩先行


MDフラッシュ


今週の開店情報一覧


企業動向

緑茶飲料最大手伊藤園、売上高3,400億円に挑戦


食品マーケティング

まだまだ変わる、食の最前線
 ※中食マーケット、強いボリューム系の弁当
 ※量販店弁当、品質・価格のバランスで優劣


清水信次の「やれば、できるんだ」我が流通人生の軌跡・38

岩崎社長を選んだ清水氏の胸中は…


カスタマー ディライト・13 小澤信夫

顧客の感動・歓喜・大喜び


今週の大店立地法公示速報


交差点

食の争奪戦



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