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No.606-7/26

ローソンとマツモトキヨシが共同店舗開店、
新業態開発への1ステップ

No.606号

  昨年8月に業務提携したローソンとマツモトキヨシホールディングスは7月17日(土)、千葉県浦安市のマツモトキヨシ浦安東野店の店内にローソンの生鮮コンビニ「ローソン100」をオープンした。マツモトキヨシが日配品を止め、酒を縮小してできたスペースにローソン100を設置したもの。入口を別にし、両店の境に仕切りを設けマツモトキヨシ閉店後もローソンは24時間営業できるようにしている。年度内に同様の共同店舗を数店実験し検証を進める。

共同店舗からの積み重ねで新業態開発へ


  ドラッグストアの店頭でキュウリや玉ねぎを販売。ドラッグストアの食品といえば、加工食品、菓子、冷凍食品、日配品止まりだったが、マツモトキヨシ浦安東野店(千葉県浦安市東野1-1-43)はローソン100との共同店舗ながら生鮮、弁当、おにぎりにまでラインロビングした新タイプのドラッグストアになった。マツモトキヨシとローソンは昨年8月に業務提携し、新業態店舗の開発を目指していたが、その前段として「既存店で共同でできることから実験しようとなった」(マツモトキヨシ)。マツキヨの店舗を改装。出入口を別にし、店内に出入自由の仕切りを設けてローソン100が出店した。マツキヨ、ローソンとも両社標準の売場づくりで、オペレーションなど全てを通常のシステムで動かしている。両社で調整したのは500mlペットボトルNB飲料の価格だけで、マツキヨがローソンの105円に合わせた。


  マツキヨは日配売場を止め、酒売場を縮小してスペースを作り、ローソンを招いた形だが、同社にとっては「これにより、ドラッグストア専門店としてヘルスとビューティに集中でき、ローソンさんには日配品、生鮮など回転率の高い商品で集客を期待できる」(マツモトキヨシ)とし、同店では改装を機にカウンセリング用のカウンターを新設した。


  一方、ローソンはマツキヨの来店客の8割弱が女性であることから、「ローソンがほとんど取り込めていない女子高生で化粧に興味を持つ層へのアプローチ」に期待をかける。そうした層向けの商品実験などを行う考え。今回はローソン子会社の九九プラスが運営し、ほとんどの商品を105円で販売するローソン100で実験したが、今後は立地、業態を変えて年度内に数店舗を実験し、新業態店舗を開発する意向だ。ただ、新業態の明確なイメージはオープンにされてない。


今週の目次




流通羅針盤


SJ決算レポート(生協篇・上)

09年度の店舗供給高は96年度対比で21%減
 赤字構造の店舗事業は人件費などコスト改善が進まず


今週の業界トピックス

ドミー 客数、客単価ダウンで既存店売上5.2%減
大黒天物産 連結売上が800億円を突破
マルミヤストア DSの売上高は12.5%増の68億円
イオン 地域ごとのトップバリュ商品を拡大
ヒートポンプ・蓄熱センター ヨークベニマルやサミットなどに感謝状を贈呈
成城石井 新社長に原昭彦取締役が昇格


MDフラッシュ


本格焼酎の現状と課題

国分に聞く「復活へのアプローチ」
 各地に残る飲酒文化を掘り起こし市場定着に向けた取り組みを提案
メーカーとスーパーの販売戦略
 常楽酒造 与野フードセンター サミット


SJ新店レポート

「福山を豊かに」―3年7ヵ月ぶりに、ご当地でSM出店
 フレスタ草戸店
サティ撤退跡に出店した610坪SM、来春には階上に区役所移転
 マルエツ岩槻駅前店


三井食品フードショー 7月28〜29日、東京ビッグサイトで開催

新しい切り口で価格競争から抜け出す新提案


企業動向

日本アクセス、東京・大阪で秋季展示会を開催、1万人超が来場


食品マーケティング

冷食、下期新商品に新風送り込むか(1)
「お弁当のおかず」〜「麺類・米飯」メニューへ
 ※マルハニチロ食品、冷食筆頭にレトルト〜魚肉ソーセージ
 ※アクリフーズ、弁当向けの強化と、米飯の活性化


清水信次の「やれば、できるんだ」我が流通人生の軌跡・41

百貨店、銀行、GMSの次はSMだ


関幸雄の流通コラム 流通戦略アドバイザー

ルールと賞罰を明確にして競争をさせ、店を発展させること


今週の大店立地法公示速報


交差点

日本の「水」が奪われる!



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