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No.616-10/11

イトーヨーカ堂、都市型300坪型SMに高質路線で本格進出
(第1号店の食品館阿佐谷店)

No.616号

  イトーヨーカ堂はこれまで出店の空白地帯だった、新宿、中野、杉並、品川、港などの都心部をターゲットに都市型SMを積極的に出店する。こうしたエリアが「都心回帰で世帯が増え、昼間人口が多くチャンスがあるため」(亀井淳社長)。初年度は東京23区内で10店出店し、比較的早期に首都圏内で100店舗体制を構築する構想だ。

IYが狙う年商20億円の都市型SM


  少子高齢化の人口減少時代に唯一人口の増えている都心部を狙って、小型スーパーマーケットに進出する企業が増えている。注目のイトーヨーカ堂も900u規模で東急ストア撤退跡に「イトーヨーカドー食品館阿佐谷店」としてオープンした。小規模ながらキッチンサポートコーナーを設置し、上質商品が25%を占める、ミールソリューション型高質SMだ。隣の西友が徹底的なEDLP戦略を取るのとは好対照な店づくりである。


  「これまでの店はお客様に来て貰っていたが、この店では私どもからお客様の方へ近づいていきたい」(亀井淳社長)と、顧客満足度第一の戦略を掲げる。具体的には半径500〜700m内で高密度の人口がある商圏で、店舗面積500〜900u、年商20億円を基本に「生鮮4品と加工食品、デイリーなど通常必要なものは全て揃える」店づくりを行う。


  出店パターンは都市部オフィス立地、都市部駅前立地、市街地住宅立地の三つに、リアル店プラスネットスーパー型を想定している。当初1年間は東京23区内を中心に10店(内1店は年内)を計画。首都圏に想定するマーケットは多くあると言い、居抜き、ビルインなどを中心に出店。「10店舗でノウハウを蓄積すれば、100店までは比較的順調にいける」(亀井社長)と自信を見せる。


  セブン&アイグループのSMセクターはヨークベニマル、ヨークマート、シェルガーデンなどが担っている。今回IYが取り組むことについては「首都圏で300坪SMを展開するには新しいノウハウが必要。ヨークマート、セブン‐イレブン、シェルガーデンなどといろいろ話し合った上でIYが行っている。首都圏では配送網などIYのインフラを使う方が安くできる。出店能力などを含めてIYの方が良い」(亀井社長)と説明。


  1号店の高質SM路線はIYの効率志向経営手法とは異なるだけに1号店の成否が注目される。


今週の目次




今週の業界トピックス

JR東日本リテールネット 東京・上野・品川のエキナカを来春リニューアル
マルヤ 全店導入のポイントカードを起爆剤に業績向上図る
ポプラ 弁当・おにぎりを強化し、タバコ値上げの影響を最小限に


SJ新店レポート

上質品25%揃えたミールソリューション系都市型SM1号店
 イトーヨーカドー食品館阿佐谷店
SCウニクスの核店舗として640坪で展開
 ヤオコー鴻巣吹上店
100店達成。5週間連続、記念セールを全店で実施
 ベイシアスーパーセンター古河総和店
料理好きの人に喜んでもらえる店、古都に初出店
 成城石井 四条烏丸店


チェーン・スーパーマーケット企業への提案

(株)島田研究室・代表 島田陽介
日本の市場が飽和だから、中国に「進出」するという愚行、それは実は中国への「逃亡」だ


MDフラッシュ


今週の開店情報一覧


ハマさんのコーヒーブレーク・79 コラムニスト 浜本經道

ひとつの文化が死んだ


企業の役割と事業 再編に動く明治グループ

食品と薬品の分離&統合であるべき姿の追求図る


秋冬のキャンペーン2題 森永乳業とモランボン

森永乳業とエスビー食品がコラボで提案
モランボン キムチチゲの提案強化


企業動向

AGF、2010歳暮向け戦略の目玉はスティックやアソート


食品マーケティング

<下期 冷食/売れ筋シリーズ・業務用>
日東ベスト、カテゴリー別の畜肉、麺製品強化
日清フーズ、「お好み焼」「たこ焼」の拡大PR


今週の大店立地法公示速報


交差点

JALの「京風おばんざい弁当」



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