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No.617-10/18

ドンキが会員制「激安・百貨店」をオープン。
中国人観光客にも期待

No.617号

  「激安の殿堂」を多店舗展開するドン・キホーテが10月1日、グループ傘下の長崎屋「ラパーク岸和田」(大阪府岸和田市)を改装し、会員制のホールセールクラブ「WR(ダブルアール)岸和田店」をグランドオープンした。2層で1万3,000uある百貨店並みのゆったりとした店内に、ファッションからスポーツ用品、インテリア、生活雑貨など約12万点を揃え、卸売りに近い3〜4割安の「会員価格」で販売する。関西空港から湾岸道路で30分以内と近いので、国内ばかりでなくビザが緩和された中国人客などのブランド品買いにも期待する。

日本ではなかなか定着しない「会員制小売店」


  WRというネーミングはW(Wholesale=卸売り)とR(Revolution=革命)を2つ合わせたもので、高品質の商品を「卸価格」で提供し、時代が求める新たな商品流通業を目指す。


  “新業態”の店舗に入るには、入会金2,100円を払って会員になる必要がある。大きなバッグなどはロッカーに預け、小物はゲートで手渡される貴重品袋に入れて、会員証をかざせば入店できる仕組みだ。


  店内で目立つのは、バッグなどブランド品のコーナーだ。2階は婦人ファッションが主体。ただ、百貨店と違うのは、ブランドごとではなしに、独自でコーディネートしたショップで買い物する。厳しいデフレ経済下で真のEDLPを実現し、アウトレットでもなく、ディスカウントでもなく、スーパーセンターでもない業態を目指す。


  心配なのは、会員制小売店があまり日本人受けしていない点だ。関西では尼崎でコストコが気を吐いているが、それ以外には例がない。ダイエーの「Kou’S=コウズ」も成功しなかった。


  あれから時代も変わったので、新たな潮流も生まれているはずだが、「ブランド品をドサッと買う」中国人観光客にも積極的にアプローチしてはどうだろう。せっかく、近くの関西空港まで来ていただいているのだから……。


  1号店の高質SM路線はIYの効率志向経営手法とは異なるだけに1号店の成否が注目される。


今週の目次




流通羅針盤


今週の業界トピックス

イオン イオンリテールがマイカルとイオンマルシェを吸収合併
楽天 複数店で買ってもまとめて配送される新サービス「楽天24」開始
れこっず イオン系3社出資のコンビニ+ドラッグ「れこっず」1号店
アサヒビール・伊藤忠商事・頂新 中国・台湾の食品事業の拡大を目指す
ローソン 「Uchi Cafe SWEETS」1周年記念商品発売
ニトリ 自社ポイントカード会員が800万人超に


MDフラッシュ


今週の開店情報一覧


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食品マーケティング

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食材ノートコラム・40 ヤマイモ


今週の大店立地法公示速報


交差点

たばこの値上げの是非



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