≫ウィンドウを閉じる


No.621-11/15

羽田空港に2つの商業施設開業。
一大消費ゾーンが誕生

No.621号

  10月13日に羽田空港第2旅客ターミナルビル本館南側が増築オープンし、同月21日には新国際線旅客ターミナルビルも開業。羽田空港は国内線2つ、国際線1つの計3つの旅客ターミナルビルで運営され、各ビルにそれぞれ商業施設が配置された。テレビで注目されているのは江戸の町並みを4階に再現した新国際旅客ターミナルビルだが、今回2倍に増築した第2旅客ターミナルビルは利便性・快適性・機能性の3点を追求。「The Art of Hospitality〜おもてなしをアートの領域に」をコンセプトに、物販・サービス19店、飲食17店が新たにオープン。施設全体で「自由」をテーマに「東京らしさ」を表現している。

SCとしても集客図る羽田空港


  人が集まるターミナルビルほど集客が見込める商業施設はない。鉄道駅を抱えるJR東日本は駅の利便性を図るため、積極的に設備投資し、駅ナカの商業ゾーンを拡張している。一方、空の駅として日本最大の旅客数を誇る羽田空港も先月、新たな旅客ターミナルビルを開業させ、観光スポットとして、あるいは一大商業ゾーンとして脚光を浴びている。


  羽田空港の2010年度の旅客数は国内線が前期比3.0%増の6,100万人、国際線は同80.2%増の500万人の計6,600万人。成田空港(同1.8%増の3,310万人)の2倍近い旅客数を誇り、関西国際空港(0.3%減の954万人)の6倍強となっている。地方の空港が苦しんでいる中にあって、羽田空港だけは今後も順調に旅客数が伸びると想定する。


  羽田空港旅客ターミナルビルを建設・管理運営している日本空港ビルデングの2009年度の営業収益は1,210億円で、内訳は物品販売業で694億円、施設管理運営業で378億円、飲食業で136億円。営業利益は51億円、経常利益は49億円、当期純利益は25億円。3年後の2012年度の計画では、物品販売業の売上は2009年度対比27.7%増の887億円、施設管理運営業は16.7%増の442億円、飲食業は40.6%増の192億円を目指している。


  今年度から来年度にかけて70億円を投資して第1旅客ターミナルビルのリニューアルが実施されるが、それに先立ち10月13日に第2旅客ターミナルビルが190億円投資して増床オープンを果たした。同ビルはさらに80億円を投資し2013年度の増設オープンを予定する。羽田空港は飛行機を利用する旅行客以外の空港を訪れる見物客の増加も見込んでいる。「空へ旅立つ場所」という夢のあるコンセプトでアミューズメント性をさらに追求し、商業ゾーンとしての魅力も高めようとしている。


今週の目次




流通羅針盤


今週の業界トピックス

コモディイイダ 季節性イベント重視の販促企画で売上実績を積み上げる
日本惣菜協会 消費者と店舗・企業を信頼関係で結ぶ「惣菜管理士」取得者拡大
全日本食品 ポイントカードを使った顧客別チラシを開始


SJレポート

スーパーマーケット2010年冬ギフト商戦スタート


MDフラッシュ


SJ新店レポート

書籍、衣料品で2階への吸引を狙う区内一番店
 ライフ南千住店
ユースの強みにバロースタイルをミックス
 ユース長浜店
新NSC2号店の核店舗を、神奈川県内に初出店
 ヤオコー相模原下九沢店


SJチェーンストアの危機管理シリーズVE

スーパーに求められる「業務品質」
 一番忘れてはならない、スーパーの使命とは日常サービスに「危機管理」の観点を


カスタマー ディライト・22 小澤信夫

顧客の感動・歓喜・大喜び


業界動向

2010年度上期業績は純利益で雪印メグが2位の森乳上回る


マンナンが拓く新世界 大塚食品の新商品戦略

発想を変えないとMDも売場の棚も変わらない


売場を変えませんか 店を見て感じること

買い場を売場にするには説明の強化


食品マーケティング

魚肉ソーセージの認知度を調査
 ※マルハニチロHD1,000名の回答を分析
マルハニチロ決算
 ※売上横這いも食品開発・製造の幅広がる
ニチレイ決算
 ※アセロラ飲料事業売却で減収


食材ノートコラム・41 セロリ


今週の大店立地法公示速報


交差点

意識改革と努力が大事



≫ウィンドウを閉じる