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No.635-3/7

リーチインケースがずらり。
冷凍食品の「主通路展開」関西でも

No.635号

  3割はおろか、4割、5割引が常態化しているスーパーの冷凍食品。安売りの対象だけでなく、素材の新鮮さ、おいしさ、調理の簡単さを知ってもらい、豊かな食生活に欠かせない食品として再認識してもらおうと、農産と水産の間の主通路とデリカ側にリーチインケースがずらりと並んだ。兵庫県姫路市のJR姫路駅南の紡績工場跡地に2月26日グランドオープンした「マックスバリュグランドロックシティ姫路店」の新たな取り組みだ。冷凍果物、煮物野菜、手間いらずの魚切身、焼くだけで本格の味、神戸コロッケ、ワントレーおかず−関東では主流になった冷凍食品の「主通路展開」が関西でも展開され始めた。


欧米では市民権を得ている冷食の再認識を


  地場野菜があって果物が季節感を演出し、農産、水産、畜産と部門ごとに冷蔵・冷陳ケースが整然と並ぶのがスーパーの定番の売場レイアウトだ。そこに冷凍のリーチインケースが割って入るのは、極めて珍しい。


  農産と水産側に7尺で4本、デリカ側は3本。通常売場はケースが向き合う構成で、68尺ある。3ヵ所トータルで117尺もあり、リーチインとしては最大級の売場になっている。グランド=大きいは、冷食でも実現した。


  「生でなければ生鮮ではない」と日本では“生食信仰”が根強く残っている。食卓に冷凍食品メニューが並べば、「何だ、手抜きか」「時間がなかったから仕方がなかったのよ」という会話が通り相場になっている。旬の素材が産地で直接加工された新鮮さが理解されていない現実。量と安さばかりが強調されてきた部門でもある。


  「いくら食生活が違うとはいえ、冷凍食品はもっと評価されてしかるべきではないか」――そんな思いが伝わってくる。欧米では市民権を得ている冷凍食品を本来の形に戻させようという試みでもある。宅配が主体の生協の利用者なら、「こんな食品まで冷凍で」というのが珍しくないが、関西のスーパーでの取り組みはこれからだ。


  兵庫県姫路市には世界遺産・国宝の姫路城がある。白鷺城の別名で知られる天守閣は修理のため素屋根で覆われて見えないが、南に目を移せばJR山陽本線と山陽新幹線の車窓からSCの全景が一望できる。


  夫婦と子ども2人という標準家庭が珍しくなったご時世で、アクティブシニア層の新しいライフスタイル、1〜2人の世帯需要にも対応するマックスバリュグランド。ロックシティ姫路SCは「全館エコストア」も話題だ。


今週の目次




今週の業界トピックス

あおき あおき榎本社長が経営方針について語る
さえき 純粋持株会社に3月から移行し、地域4会社を束ねる


今週の開店情報一覧


SJ新店レポート

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企業動向

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MDフラッシュ


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関心高まる《こだわり》 第45回SM・トレードショーから

五味商店「さしすせそ売場」のシステム化構築へ発進


食品マーケティング

冷食、春の新商品・販促シリーズ(惣菜向け業務用の部)
 ※マルハニチロ食品、業務用冷食(価値観&店舗省力化)
 バナメイ種、えびフライ〜えびチリなど提案


今週の大店立地法公示速報


交差点

イベント型のイエナカ



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