銀色に輝く大屋根が2つのデパートと専門店ビルをつなぐ――「大阪ステーションシティ」。JR大阪駅が7年にわたる大改装工事を終え、5月4日グランドオープンした。右側のビルには「JR大阪三越伊勢丹」と専門店の「LUCUA(ルクア)」が入る。駅のホームの上には連絡橋があり、屋上の自由通路「時空(とき)の広場」は3月に大幅増床した大丸梅田店とも直結する。手前のクレーンのある場所では、阪急百貨店が建て替え中。駅を核に巨大商業施設が競って集客する“新しい空間”に、連休中は100万人を超える来客があった。ここばかりは大震災による自粛ムードを感じさせない熱気が渦巻く。
大阪では4月26日に南の玄関口・JR天王寺駅西で、あべの地区の再開発が完成し、イトーヨーカドーなどが入る「キューズモール」がオープンしたばかり。郊外に巨大な駐車場を備えた大型ショッピングセンターから、商業集積が都心に回帰する時代に転換したのか。
三越伊勢丹の東につながる若い女性をターゲットにしたファッション専門店ビル「ルクア」の中山健俊社長は回遊性抜群の魅力的な空間の完成に胸を張り、「楽しい観光スポットになる」と期待する。
三越と伊勢丹がドッキングして初めての出店となるが、地下の食料品売場は必見だ。これまで、阪急梅田店や阪神百貨店の地下の食料品売場は市場的なにぎわい空間がウリだった。今回は首都・東京を代表するデパートの食品売場とあって、高級感というか、品格が漂う。
JR大阪三越伊勢丹の伊藤達哉店長は「ようやく我々が考えてきた店ができた。食品売場でも人気のテナントには行列ができ、大阪の人は情報感度がいい」と持ち上げる。「三越、伊勢丹とも、これまでは駅から離れた出店も多かったので、DNAは近い」と語る。
三越の伝統文化、洗練されたファッションの伊勢丹。東京・大阪の駅前ビルに店舗を展開する大丸。建て替え中で部分営業の阪急百貨店−来秋には全てが揃い、売場面積のトータルは27万uを超える。
3月11日の東日本大震災以降、日本全体が暗いムードに浸り切っていたが、連休からは「自粛ばかりでは始まらない。大阪から日本を元気にしたい」というお客と店舗の気持ちがぴったり合い、どっと人出が増えた。熱気をはらむ梅田百貨店戦争、「百聞は一見にしかず」である。
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