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No.646-5/30

製配販40社による「製・配・販連携協議会」が発足
(東京・明治記念館で)

No.646号

  「メーカー、卸、小売が連携してサプライチェーン全体の無駄を無くし、新たな価値を創造する仕組みを構築しよう」とのビジョンを掲げた協議会が5月19日スタートした。昨年5月に15社による準備会が発足。すでに配送最適化、返品削減、流通BMS導入の作業部会を設け検討を重ねていて、発注頻度の削減など成果が出始めている。協議会設立式には40社が出席、川野幸夫ヤオコー会長が代表して設立を宣言した。


発注頻度の見直し始まる


  昨年5月から設立準備が進められていた「製・配・販連携協議会」は40社からのスタートとなった。内訳はメーカー12社、卸売業8社、小売業20社(社名は6頁に掲載)。小売にはGMS、SMの他、コンビニ、ドラッグストアが参加。製配販とも食品系、日用雑貨系が参加し、食品、雑貨のコモディテイ商品分野から連携を進めることになった。


  ビジョンは製配販三層の協働でサプライチェーン全体の効率化と需要創造を実現するというもの。具体的には@情報連携強化によるサプライチェーン全体の最適化を実現する(店頭販売情報の共有による在庫水準・配送条件の最適化、コスト削減による利益の公平な配分、流通システムの標準化)、A透明で合理的な取引を推進する(コストオンの考え方による機能競争の推進、リベート・手数料の明確化と透明化)、B環境対応を推進する(返品による廃棄の削減、物流最適化によるCO2排出量の削減、環境に配慮した物流資材の共通化・標準化)、C新しい消費者ニーズに応える(消費者の声を聞き製品・サービスの価値の向上、安心・安全ニーズに対応した表示と情報伝達)の4つを掲げる。


  すでにワーキンググループを設置して活発な取り組みが始まっている。例えば配送最適化ワーキングは13社が参加。12回もの会合を開催した。配送頻度・配送ロットの見直しを業界全体に拡大するのを目的に基準手順書を取りまとめている。協議会設立に伴うフォーラムではイトーヨーカ堂物流企画開発部総括マネジャー飯原正浩氏が加工食品で毎日発注から週6日発注への変更、個店通路分類納品の分類数の2割削減に踏み切り物流費の10%削減を実現していると発表していた。


  企業、業種の枠を超えて情報を出し合い、業界相互で合理的に問題解決を図ろうという試み。経済の自由競争といった大きな枠組みの中で、「競争と協働」を各社、各業界がいかに自らに位置づけるかが問われる。


今週の目次




流通羅針盤

節電対策は緊急避難的な措置、適宜回復させ正常な経済活動へ


今週の業界トピックス

節電対策 電力使用量15%削減の具体的行動計画策定が急務
ジョイス 震災の影響で早期退職者80人を募集
カスミ 地元漁港から朝獲れ直送生魚セールを実施
製配販連携協議会 設立宣言時の参加企業と代表出席者名
日本チェーンストア協会 増税論議に反対を表明
日本ショッピングセンター協会 新会長に越村敏昭・東急電鉄会長が就任
昭和産業 次期社長に岡田専務が昇格
大塚製薬 仏ダイエット市場1ブランド『ジャネリア』テスト販売


今週の開店情報一覧


SJ新店レポート

駅直結のSMとして惣菜を強化し、S&Bで青果と一体化
 キッチンコート永福町店


チェーンストア・コンビニ4月度販売概況

東日本大震災後の仮需反動、商品不足で既存店マイナス
 風評被害、自粛ムードも反映 コンビニはプラス


SJ海外レポート

上海熱線@ アイスクリームに懸ける熱い思い
「いい状態でお客さまの口に届けたい」中間流通の良さを分かってもらう


日本酒の生きる道 二極化の棲み分けを図ろう

課題は販売店・料飲店の売り方や飲ませ方再構築


「創造醸造」目指す小西酒造 森川敏朗営業本部長に聞く

清酒中心に発想と視点変え造りと販売の転換図る


焼酎市場回復へ提案 国分2011焼酎展示きき酒会開催

国分1〜4月 市場減少傾向の中で乙類前年維持


関幸雄の流通コラム 流通戦略アドバイザー

ディスカウントSM成功の鍵は「割り切る」マネジメント力


食品マーケティング

冷食、家庭用比率の増加が顕著
課題はデフレ化での品質向上と売価対策
 ※アクリフーズ、焼きグラタン〜各・調理品の多様化
 ※マルハニチロ食品、石巻、仙台工場、被災で製造を一時他へシフト
昨年度国産冷食の製造は数量で微増
輸入調理品は中国が全体の6割、業務向け8割


今週の大店立地法公示速報


交差点

プロの中のプロがいない?



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