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No.663-10/3

自然の陽光、レジ上から
(100周年を100%省エネストアで迎えたユニー)

No.663号

  創業100周年を迎えたユニーが「ピアゴ蟹江店」を9月23日に建て替えオープンした。開店34年、老朽化が進んだ蟹江店は売場をこれまでの倍の1,030坪に拡大、ドラッグや100均店も入れて、ミニNSCとした。天井からの自然採光、太陽光発電、すべての照明器具のLED化など、100%省エネ店舗のモデル店で、全社の先頭を走る。愛知県海部郡蟹江町は名古屋駅までJR、近鉄で10分と近く、ベッドタウンとして発展、元気印のオークワやバローの出店が計画されている。店舗のS&Bを済ませ、100%省エネ設備のモデル店で次の新たな時代をスタートしたユニーも、フル回転で迎え撃つ。


「蟹江店を反転攻勢の1号店に」


  蟹江店は1977年(昭和52年)ユーストアの第1号店としてオープンした。ロッキード事件の初公判が始まり、家庭の冷蔵庫の普及率が97%に達した頃だ。ピークの1991年には31億円も売ったが、今年2月の閉店前は14億円にまで落ち込んでいた。


  今回のリニューアルのポイントは10項目にも及ぶ最新の省エネ技術の導入だ。前村哲路社長は開店朝礼で従業員を前に「8,000万円をかけ、エコストア1号店として生まれ変わった。これでエネルギーとCO2の削減が30%以上可能になる。蟹江町の食品マーケットは110億円ある。直営18億円、店舗全体では22億円の予算だが、ユニーは20%を取れる力を持っている」とゲキを飛ばした。


  今後はバローやオークワといった強敵と同一商圏で戦うことになる。バローは独自のPBで安さを武器にローコストで、和歌山出身のオークワは鮮魚を中心とした鮮度をウリに「ガンガン」攻めてくる。相手に不足はない。


  前村社長はさらに「同じ商品は同じ売価で売れるように。品揃え、品質、サービス、店舗環境では絶対に負けないように。新規出店を控え、反転攻勢に出る第1号店としてぜひとも成功してほしい」と締めくくった。


  郊外型のショッピングモールの出店が一巡し、人口が張り付いた都市部やその周辺の地域に出店のウエイトが移ってきた。地力のある企業はエコストア化し、店舗環境を整える。高齢者や子育て世代真っ最中の若い主婦、単身世代にどれだけ人的なサービスが提供できるかが、勝敗の分かれ目になってきた。


今週の目次




今週の業界トピックス

 セブン&アイ 近商ストアと提携
 ジェイアール東日本都市開発 駅ナカのエキュート赤羽がグランドオープン
 テスコジャパン 大量11店を9月下旬に閉鎖


チェーン・スーパーマーケット企業への提案

(株)島田研究室・代表 島田陽介
「ネット販売」でいま考えるべきことは、
  些末な技術論や米国事情ではなく、その本質論だ


SJ新店レポート

旧吉川店とは違う新しい発想で展開、ウニクスSC内に初出店
 ライフ吉川栄町店
業態が変わっても生き続ける地元にとけ込んだ「小型DS店」
 ザ・ビッグエクスプレス五女子店
スーパーの空白地帯に出店、旧住民と新住民、時間ごとに変わる客層
 マックスバリュ清須春日店


非縁社会のぬくもり・3 小澤信夫

東北人の魅力「耐える力、人を思う心」の底流にある忠義・慈愛・勇気


〈いいモノ・美味しいモノ〉 三井食品のこだわり商品戦略

役割は大小メーカー別商品力の把握と市場への対応


差別化商品の提案 三井食品のオリジナル商品戦略

EDLP&EDFPの『ハートフル畑』を中小SMに新提案


栄養バランス・カロリーに配慮の弁当 デイリーヤマザキ

実践女子大の学生たちとコラボで開発


企業動向

スターバックスコーヒージャパンの関根純新社長が初会見


食品マーケティング <シリーズ 調理冷食・秋冬の新商品販促(業務用編)>

日東ベスト、惣菜へは「直火焼き 豚バラ重の素」など
 ※JG(外食)は「ご当地麺」シリーズ
セルフサービス型卸のメトロ
 ※「創業祭大セール」ワインは直輸入100含む230品目


今週の大店立地法公示速報


交差点

「再生デニム」で壁面緑化



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