スーパーセンターを中心に展開しているベイシアは郊外で大型ショッピングセンターを開発しているが、現在、実験的に小型SMのベイシアマートを20店運営している。同社がベイシアマートの1号店(群馬県の尾島店は既に閉鎖)を出店したのは2004年4月。当初は常温の加工食品と日用品、肌着を主体に日配食品、弁当・惣菜・おにぎり、酒、青果など約6,000アイテムを品揃えし、肉や魚は扱っていなかった。2006年9月に居抜き出店した「ベイシアマート倉賀野店」(群馬県高崎市)で本格的に生鮮三品の販売を開始。今年9月22日にオープンした「ベイシアマート深谷上野台店」(埼玉県深谷市)では日用雑貨品の取り扱いを極端に絞り、生鮮3品を中心とした品揃えへと店の方針を大きく転換させている。
ベイシアマートは現在20店。群馬県内に13店、埼玉県に4店、栃木県に2店、新潟県に1店。1号店の尾島店は2004年4月に出店し、既に閉鎖。2005年には10店体制となり、一時は30店近く展開したが、その後は既存店の閉鎖とリニューアルを繰り返している。
当初は菓子や調味料、即席麺、酒、飲料などのグロサリー中心に、デイリー食品や青果を販売。売場の半分は日用雑貨で、残りの半分が食品という構成だった。ほとんどの店は地元スーパーが撤退した後の居抜き出店。2006年9月に出店した「ベイシアマート倉賀野店」も元はスーパー丸幸倉賀野店だったが、撤退後に居抜き出店し、同店で初めて生鮮3品を揃えた。
ベイシアと同じグループのカインズも小型店「カインズマート」を埼玉で3店展開(かつては群馬も含めて6店展開)。「カインズマート」はホームセンター用品を主体に、加工食品や菓子、酒、飲料も揃え、生鮮三品や惣菜は取り扱わない。ホームセンターを179店展開する同社の実験店だったが、現在は余り力を入れている様子はない。
スタートしてから8年が経過したベイシアの小型店もなかなか軌道に乗らず、試行錯誤を繰り返している。人口が薄い田園地帯に立地しているため、徒歩や自転車よりも、自動車での来店手段がほとんど。駐車台数は10〜40台ほど。200〜300坪の店舗面積で、バックヤードは狭い。人件費を含めコスト削減をどこまで図れるかがポイントだが、生鮮食品主体に切り換えており、鮮度管理も重要になっている。一方、東京都や神奈川県、千葉県などの首都圏では、人通りの多い道路沿いや駅前を中心に小型店の開発が積極的に行われている。イオンの「まいばすけっと」や「アコレ」は大量出店が計画され、他社にとっては脅威だ。この他にマルエツやライフコーポレーション、東急ストア、イトーヨーカ堂、ヤオコー、サミット、いなげや、クイーンズ伊勢丹、紀ノ国屋、成城石井なども小型店を展開・開発。各社で小型店のタイプや規模は違っているが、今後、都心部では小型店が増えてくるのは間違いなさそう。ただ、都心部とは違い、ベイシアが果たして駐車場のある郊外型の小型店のチェーン化を成功させることができるのかは今のところ未知数だ。
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