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No.676-1/16

ニューヨークスタイルの超小型デリスーパー、兵庫にオープン

No.676号

  平成の大修理が進む国宝・姫路城から直線で3.5q南西。兵庫県姫路市飾磨(しかま)区下野田の幹線道路沿いに昨年12月27日、デリとグロサリーを融合したスーパーがオープンした=写真。「日本初のニューヨークスタイルの超小型デリスーパー」という触れ込みで、食の製販一体事業を展開する神戸物産グループの神戸クックが手掛けた。この「デリマーケット飾磨店」はコンビニの居抜き物件で、日常の食に特化した1,300アイテムをEDLPで提供。揚げたてのフライやサラダを扱う他、カレーやシチューのテイクアウトもできる。前日には加古川市郊外でも志方(しかた)店をオープンしており、両店の様子を見て首都圏でも展開する考えだ。


「あるようで、なかった」店舗


  売場面積は34坪112u。入口の新聞スタンド以外、コンビニにある日用雑貨品を全部取っ払って、調味料や缶詰類、スナック菓子、ラーメン類を天井近くまで積み上げ、直輸入食品も導入した。パスタの隣にソースを置く気配りも。冷凍食品やアイスの他、うどん、そば、納豆、牛乳などの日配食品の品揃えが手厚いのが特徴だ。


  コンビニでもちょこっと扱っている肉、魚、野菜といった素材はなく、オール加工品だ。ポテトサラダなど、業務スーパーで見掛ける商材は少量のパックで、格安で提供。ホットデリにサラダやカレーなどをミックスすれば、夕食メニューは「一丁上がり」という訳だ。


  女性の社会進出、核家族化、高齢化といった消費者を取り巻く社会構造が大きく変化する中で、供給する側とのミスマッチが生まれている。スーパーがどんどん大型化し、毎日の買い物には不便。かと言ってコンビニ、中食や外食店では高くて毎日という訳にはいかない。ネットスーパーや宅配では出来たては運べない。


  「近くて、早くて、便利、EDLPで毎日安い、しかも安心・安全な食材を提供してくれる店舗がなかった。スーパー、コンビニに次ぐ“新・買い物難民”向けの店舗だ」(岡崎裕輔社長)。ニューヨーク中心部に点在する「デリストア」を日本風にアレンジした。


  都心型のSMが脚光を浴び、各社一斉にカジを切った中での超小型デリスーパーの登場。コンビニ大手も女性・高齢者に照準を合わせ、今年は「過去最高の3,400店も出店を計画している」と報道された。日本には「あるようで、なかった」アメリカンスタイルの新型店がどう根付くのか、まずは店舗見学だ。


今週の目次




流通羅針盤

消費財関連企業、成長の基盤を本年何処に求めるか


新春トップインタビュー

個店経営を標榜し、考える人材を育成
 ヤオコー代表取締役会長・日本スーパーマーケット協会会長 川野 幸夫 氏


SJ新店レポート

「普段の生活」サポートを、地域センターも併設した複合型店
 天満屋ストア ハピーズ円山店
洋風をキーワードに20〜40歳代、若い層の掘り起こしを狙い全面改装
 いなげや江戸川春江店


ニューストア もとまちユニオン六本木店

同社初の24時間営業で、 惣菜・生鮮中心の高質SMを展開


今週の開店情報一覧


2012年 小売団体トップの年頭メッセージ

一般社団法人 日本ボランタリーチェーン協会 会長 小川 修司 氏


チェーン・スーパーマーケット企業への提案

(株)島田研究室・代表 島田陽介
 ほんとうの「内食志向」は、社会経済情勢ではなくスーパーマーケットがつくる


今週の業界トピックス

イオン 第3四半期GMS事業が牽引し、増収、営業・経常増益
セブン&アイHD ヨークベニマルの大幅増益などで連結利益は2桁増に
ファミリーマート 吉本興業と地域密着、アジア進出で業務提携


緩くとも大きな転換を期待 思うまま「新春MD雑感」

「作り手発想」さようなら! 「使い手さんたち」こんにちは


ハマさんのコーヒーブレーク・94 コラムニスト 浜本經道

心の声を聞く


企業動向

AGF スティックも通年で市場拡大見込み新フレーバー投入(上)


食品マーケティング

境界線なき「鍋つゆ」前線に異常アリ
 *真冬の大型商材に各ブランド競合一段と強まる
 *競合増加で何がヒットするか?


食材ノートコラム・55 シュンギク


今週の大店立地法公示速報


交差点

高齢化とは…



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