平成の大修理が進む国宝・姫路城から直線で3.5q南西。兵庫県姫路市飾磨(しかま)区下野田の幹線道路沿いに昨年12月27日、デリとグロサリーを融合したスーパーがオープンした=写真。「日本初のニューヨークスタイルの超小型デリスーパー」という触れ込みで、食の製販一体事業を展開する神戸物産グループの神戸クックが手掛けた。この「デリマーケット飾磨店」はコンビニの居抜き物件で、日常の食に特化した1,300アイテムをEDLPで提供。揚げたてのフライやサラダを扱う他、カレーやシチューのテイクアウトもできる。前日には加古川市郊外でも志方(しかた)店をオープンしており、両店の様子を見て首都圏でも展開する考えだ。
売場面積は34坪112u。入口の新聞スタンド以外、コンビニにある日用雑貨品を全部取っ払って、調味料や缶詰類、スナック菓子、ラーメン類を天井近くまで積み上げ、直輸入食品も導入した。パスタの隣にソースを置く気配りも。冷凍食品やアイスの他、うどん、そば、納豆、牛乳などの日配食品の品揃えが手厚いのが特徴だ。
コンビニでもちょこっと扱っている肉、魚、野菜といった素材はなく、オール加工品だ。ポテトサラダなど、業務スーパーで見掛ける商材は少量のパックで、格安で提供。ホットデリにサラダやカレーなどをミックスすれば、夕食メニューは「一丁上がり」という訳だ。
女性の社会進出、核家族化、高齢化といった消費者を取り巻く社会構造が大きく変化する中で、供給する側とのミスマッチが生まれている。スーパーがどんどん大型化し、毎日の買い物には不便。かと言ってコンビニ、中食や外食店では高くて毎日という訳にはいかない。ネットスーパーや宅配では出来たては運べない。
「近くて、早くて、便利、EDLPで毎日安い、しかも安心・安全な食材を提供してくれる店舗がなかった。スーパー、コンビニに次ぐ“新・買い物難民”向けの店舗だ」(岡崎裕輔社長)。ニューヨーク中心部に点在する「デリストア」を日本風にアレンジした。
都心型のSMが脚光を浴び、各社一斉にカジを切った中での超小型デリスーパーの登場。コンビニ大手も女性・高齢者に照準を合わせ、今年は「過去最高の3,400店も出店を計画している」と報道された。日本には「あるようで、なかった」アメリカンスタイルの新型店がどう根付くのか、まずは店舗見学だ。
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