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No.678-1/30

イトーヨーカ堂、高質都市型SMを本格的に展開へ

No.678号

  イトーヨーカ堂は都市型小型スーパーマーケットをGMS、RSC(アリオ)、NSCに続く大きな柱にする方針を打ち出しているが、その第2号店として「イトーヨーカドー食品館高井戸店」を昨年12月1日に開店した。1号店の阿佐ヶ谷店が駅前立地に対して、住宅地立地のモデルになる店舗。260坪の売場に7,600アイテムを揃え、25%をこだわり品にした商品構成。マーチャンダイジングの進化が伺える店舗だ。


PBがこだわり商品に見える店


  イトーヨーカドー食品館高井戸店(東京都杉並区宮前2−1−16 カサ・デ宮前)が開店して1か月半。「売上は計画通り推移している。上質品の動きは良いが、駅から離れている立地なので、認知度をさらにアップするため、ナナコの無料キャンペーンやポスティング、全社的な売れ筋商品の投入、駐車場の増設などを行っていて、客数が伸びてきている」(セブン&アイ)という状況だ。


  イトーヨーカ堂が本格的に高質スーパーマーケットの展開に乗り出したというので、業界の関心も高い。


  「260坪というコンパクトな売場の中に柱回り、エンドにテーマMDを配したレイアウトと、幅広い客層を意識したバラエティーに富んだ品揃えは味わいのある店で素晴らしい」、「これからの高齢化社会、お客の年齢層も高くなる中、高齢者が店内をぐるりと回っても疲れない。それでいて、いろいろな商品が見たいという消費者のニーズをしっかり捕らえている」、「商品も、こだわり商品を十分にそろえながら、上質に偏らず、ところどころにある開発商品のボリューム陳列も目障りにならず、気にならない。むしろ各カテゴリーの中に差し込んでいるPBのセブンプレミアムをこだわり商品と思う消費者もいるくらい、見事な陳列となっている。」と評価は高い。


  こうした評価も、GMSとしては6〜7年も前からこだわり商品に注目、木場店を皮切りに多くの店に導入を図り、昨年秋には、武蔵小金井店、大和鶴間店などに、広いスペースで「諸国こだわり調味料コーナー」を作るなど積極的な動きを示していた。今回の食品館高井戸店は、これからの新しい店づくりの方向性を示しているといってよいといえる。


今週の目次




流通羅針盤

実情踏まえた年間予算作成が企業の活力の基になる


SJレポート 東西で導入進む「新レジ精算システム」

登録と精算を分離、混雑時のお客の流れスムーズに
 コノミヤ狭山店 せんどう長沼店


今週の業界トピックス

ダイイチ・いちまる 北海道帯広市の地元SM2社が資本・業務提携
日本SC協会 「SCビジネスフェア2012」入場者数過去最高を記録
日本VC協会 会長の新年挨拶で、復興需要での需要拡大を期待


開店情報


SJ新店レポート

試食コーナーを常設したピロティ式の小型355坪店
 サミットストア荏原4丁目店
3割の高質品を揃えた2フロアSM
 マルエツ リンコス六本木店


関幸雄の流通コラム 流通戦略アドバイザー

人間は常に儲かる売場や部門にローテーションすることが教育改革の基本です


特集 第46回スーパーマーケット・トレードショー

明日のMD確立に向かう 300周年迎えた国分の戦略
 新たな商品創造へクラウドMD推進
きれいに咲いた〈こだわり〉 五味商店、努力の12年実る
 大手GMSにできた導入、SMは早めに変化対応を
輸入食品拡大のチャンス イタリアンフーズに聞く最新動向
 重要なのは、マーケットに沿った売場づくりと品揃え
市場を変える〈規模と品揃え〉 三井食品の分析と対応
 時代に適う「小商圏店舗」の見直し
こだわりの注目商品 市場活性化に貢献するメーカー
 ル・コルドン・ブルー・パリ ビバレ・ジャパン
 アルテヴィータ よしの味噌 シーロン コスモ食品
儲かる豚肉の品揃えと販売戦略 フリーデンの売り方提案
 厚切り増やしたバラエティ豊かな売場で提案強化を


企業動向

家庭用新加工食品17品と冷食22品投入し35億円目標(上)


食品マーケティング

<市販用・冷食2012年上期新商品シリーズ>−2−
 *マルハニチロ食品からレンジ対応「ちゃんぽん」登場
 *米飯には新たに湘南風 渚のトマトカレー等々


今週の大店立地法公示速報


交差点

「タッチパネル難民」登場



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