1月20日、JR上野駅に東日本の地産品を中心に集めた地産品ショップ「のもの」がオープンした。JR東日本グループが実施してきた「産直市」などの経験を活かし常設店を構えた形だ。「のもの」は地域と首都圏を結ぶ場としてヒトとモノの循環を推進しており、従業員も各地域から呼び寄せる。地産品の良さだけではなく、その地域の雰囲気や魅力なども売場から従業員までを通して伝えることで、消費者が地域に足を運ぶきっかけを作っていく。
JR東日本グループはJR上野駅の正面玄関口付近に地産品ショップ「のもの」を1月20日にオープンした。「のもの」という店名は旬“のもの”、地“のもの”、縁(ゆかり)“のもの”から命名され、東日本の地産品を中心に取り揃える。JR東日本グループはこれまでも「地域再発見プロジェクト」として東日本管内の地域を対象に魅力的な地産品の販売を行う「産直市」を、駅構内外で実施しており、そうしたこれまでの地域との連携や経験を活かして、初の常設店を構えるに至った。
最近では高速道路SAや空港、エキナカなどのトラフィックチャネルを新たなマーケットと捉え、店舗展開する企業が急増してきている。昨年は関東有数の規模を誇る海老名SAにエクスパーサ海老名がオープンし、成城石井などのスーパーマーケットが入った。サークルKサンクスは空港内に小売店舗「BLUE SKY(ブルースカイ)」を展開するJALUXと業務提携し、空港内店舗の新ブランド「サークルK・スカイ」「サンクス・スカイ」などのコラボ業態を発表。飽和状態になりつつある通常のマーケット以外に、新たな選択肢を見出そうと企業の躍進が続いている状態だ。
「のもの」は作り手である生産者が商品と地域の魅力を最大限に伝えることをショップコンセプトにしている。売場は定期的に各地域の特集を組み、約半数のアイテムを特集地域産の商品で揃える。オープン当日からの3週間は東北新幹線「はやぶさ」が開通して1年ということもあり、青森県にスポットを当て「AOMORI 1.20−2.9」を開催。林檎を中心とした商品が売場を彩り、店内にある「のものカフェ」も青森県産の素材を使ったオリジナルの創作メニューが並ぶ。従業員も青森県庁とみちのく銀行のスタッフが期間中は滞在し、地域と都心を結ぶ場を作るために積極的にサポート行う。3週間後の2月10日からは茨城県の地産品に約半数を入れ替え、更に3週間後には東京都台東区の地産品が並ぶ予定だ。
連動する形で首都圏のエキナカを中心に展開するCVS「NEW DAYS(ニューデイズ)」9店舗においても、同日より青森県産品を展開。特集期間ごとに同時に商品を入れ替えて、専用什器で陳列していく。
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