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No.688-4/9

ヤオコー、生鮮素材強化のフラッグシップ「川越的場店」を開店

No.688号

   ヤオコーはこれまで、ミールソリューション型スーパーマーケットを一環して展開し、最近では買い物全体での値頃感を実現する価格コンシャスに注力しているが、これらの政策にプラスする新戦略として、生鮮3品を再び強化するフラッグシップ店を川越市的場に開店した。競合激化の中、小商圏化するマーケットでのシェアを総合力でアップする作戦だ。


フラッグシップ店の意味


  ヤオコーは1998年10月に狭山店をミールソリューション型スーパーマーケットに改装して以降、川越南古谷店、ワカバウォーク店、所沢美原店などステージアップないし新たな取り組みを行うモデル店舗を設定し、その成果を既存店に波及させて企業全体のレベルアップを図る経営手法で長期間、増収増益を続けている。今回開店した川越的場店もそうしたモデル店舗、フラッグシップ店だ。


  的場店は川野澄人副社長がリーダーとなって1年ほど前から若手中心に作り上げた店舗。日配担当がフランスの冷食だけのスーパーマーケットを視察しその成果を取り入れるなど様々な新しい取組みにチャレンジしている。


  開店日の前日に初めて新店を見たという川野清巳社長は「今日、店に入って一番感じたことは社員が生き生きと元気だったこと。産地開発などこれまでにチャレンジしてきたことが実際にどのような成果になるのか、楽しさ、嬉しさがあるからだろう」と顔もほころぶ。同店では近海魚の仕入れ漁港をこの1年間で倍増するなど調達先を大幅に増やしている。「通常業務の中では難しいことでも、フラッグシップ店というのは、社員が腕まくりして新しいことに取り組めることに意義がある」と業務改善にも繋がっている。


  川野社長自身はこの店づくりに全くタッチしていなかったそうだが、「ただ、言ったのは売上予算を2割くらい高くしろ。そうすると人員も増やさないといけないが、そうでないと改革にならないから。もう一つは、いろいろアイデアが出すのはいいがPLを頭に置けということ。トレードオンの最大の難しさはPL。実際、店を見て頑張り過ぎて大変だなと思う部分もあるが、何とか利益が出るようにするもの。それは体験しないとなかなかできない。そうして人材を作っていく」と、フラッグシップの最大の狙いは人づくりにあるようだ。的場店は初日3,000万円と好スタートを切った。


今週の目次




流通羅針盤

「日本版顧客満足度指数」調査結果から読み取れること


コンビニの今年度商品政策

セブン−イレブン・ジャパン 新PB「セブンライフスタイル」を5月から販売
ファミリーマート 50〜65歳の男女、30〜40歳女性向けに商品強化
ミニストップ シニアと女性を新ターゲットに
ポプラ 青果の実験に続き精肉販売も検討


SJ新店レポート

魚惣菜充実し、水産とデリカ重視の新業態を連取店に次ぎ出店、多店化も検討
 クラシーズ寄木戸
既存SC1階に居抜きでEDLPの売場展開
 西友つくば竹園店
ミールソリューション+価格コンシャスに素材強化を加えたフラッグシップ店
 ヤオコー川越的場店


ハマさんのコーヒーブレーク・97 コラムニスト 浜本經道

がれき拒否の報い


今週の業界トピックス

イオン シニアシフトに対応した売場・サービスを強化
ヤオコー ポイントカード導入、PBのトライアル比率アップ、MD活用が狙い
東急ストア 鈴木克久会長が社長を兼務
日本生活協同組合連合会 家庭の食事検査で放射性セシウムの不検出は95%


今週の開店情報


ニューストア [成城石井プリコ神戸店]

「ハイカラ文化」の街に成城石井が初進出〜JR神戸駅「PLico神戸」〜


ニューストア [ドン・キホーテ梅田本店]

巨大水槽・石像備え、ブランド品充実 大阪のランドマーク狙う「ドンキ」


ネスレピュリナ

『モンプチ』発売25周年。ハッピーキャットコンテスト開催


導入43年〈ポンパドール〉拡販強化 日本緑茶センター

130年と5つの特徴で高まる市場性 部位別の養分抽出なども綿密に設計


食品マーケティング

<2012年市販用冷食、上期販促強化最前線>
ケイエス冷食「黒酢入り肉だんご」やレンジでプラス「五目ひじき」など前線へ
 *業務向け(デリカ・惣菜)は‘豆腐の和惣菜’等販促強化
マーケット活性化へ市販用、冷食などイベント
 *アクリフーズ、TVCM〜応募家族対象の工場見学(鶏ごぼうごはん)
 *味の素冷食、オリンピックへ冷食・ギョーザなどデモ
「南海トラフ」巨大地震想定で缶詰など防災特需で最前線へ


今週の大店立地法公示速報


交差点

1本の蝋燭が助けた震災の夜



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