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No.697-6/18

輸入食品などを強化。
ついでにお酒を買っていただければ…(やまや橿原葛本店)

No.697号

  日本酒発祥の地とされる奈良県。周りに古代の遺跡が点在する奈良県橿原市で、全国で酒の専門店を展開する「やまや」が、コーヒーや紅茶、輸入食品といった新しいジャンルの商品を強化した店舗を開店した。このところはやりの「女子会」に向けた軽いアルコール飲料も店頭に揃えた。「お酒以外の商品を買うついでにお酒を買っていただければ…」と新たな客層を取り込むコンセプトだ。奥に進めば地酒、ウィスキー、焼酎、ワインなどを従来通り提供する。


スーパー顔負けの品揃えも


  「うちではあまりお酒を飲まないのですが、ちょっと変わったスイーツや輸入食品が揃っているので立ち寄りました。ついでにお酒も買いましたが…」――まさにコンセプトぴったりの主婦が写真のモデルになってくれた。


  京都から和歌山を結ぶ国道24号線。奈良県の中央部に当たる橿原市葛本(かしはらし・くずもと)地区は、社会科や歴史の教科書には必ず記載のある耳成山(みみなしやま)など大和三山に囲まれた場所で古墳も多く、古代の香りに満ちた立地だ。


  4月28日にオープンした「やまや橿原葛本店」はブックオフの居抜き店舗。周辺の景観や自然にマッチするよう外観や看板を落ち着いた色合いにし、内装は高級感とおしゃれな印象を打ち出した。床も明るい色調に張り直すなど「女性客を意識した」内装になっている。


  200坪あまりの店内では、低温発酵ビール・特殊及び地ビール部門で2012年モンドセレクション金賞他を受賞したオリジナル新ジャンル「ぐぐっと生シリーズ」が大量陳列され、輸入ビールも良く揃っている。他店では扱っていないプリンなどのスイーツ類、珍味も専門店ならではの品揃えだ。トップバリュ商品もあり、イオングループならではの厚みもある。


  これで奈良県下の店舗は6店舗になった。「入った瞬間、日本酒や焼酎が目に飛び込んでくる男性的な売場ではなく、女性でも自然に入れるような店舗のイメージにしました」と佐々木義博・奈良地区長。生鮮以外ならスーパー顔負けの品揃えの専門店が時代の流れとともに生まれたということだ。(9〜11ページに関連記事)


今週の目次




今週の業界トピックス

ウェグマンズ 90年間、既存店売上が前年を割ったことがない米国のSM
東急ストア 新PB「Tokyu Store PLUS」発売開始
CGCグループ 三心(岐阜県)、スター(滋賀県)の2社が新規加盟
原信ナルスホールディングス ビジュアルMDと値ごろを押さえた
東急ストア 須田専務が新社長に昇格
シジシージャパン 堀内淳弘CGCグループ代表が社長を兼務、5年ぶりに復帰
スーパーバリュー 代表権のある副社長に岸本圭司常務が昇格


SJレポート

スーパーマーケット2012年中元商戦開始
 エコギフトや健康商材が増加。少人数家庭に対応した個包装ギフトも登場


今週の開店情報


SJ新店レポート

「関西の女子会」ニーズを取り込んで、出店地域拡大へ
 やまや橿原葛本店
大型団地内商店街の核店舗として他社撤退跡に300坪SMで出店
 西友新ゆりグリーンプラザ店
カスミ初のピロティ店、つくばEX沿線の新興住宅地に
 フードスクエアカスミ流山おおたかの森店


SJ衛生関連・現場レポートB

生肉食中毒の教訓
スーパーが「他山の石」にすべきことと「食品衛生の基本」


三井食品 酒類展示会 SAKE Selection 2012を開催

売場活性化につなげる商品の提案


非縁社会のぬくもり・20 小澤信夫

古来文化を生んだ厳しさと潤いを体感する


食品マーケティング

<市販用、冷食・パスタに見る売れ筋動向>
日清フーズ、冷製パスタ〜大盛りナポリタン
 *冷やしは、真夏に熱湯不要、レンジで即食へ
トマトが血中アルコール濃度低下を実証
 カゴメ、アサヒグループと共同研究 


今週の大店立地法公示速報


交差点

「店があること」を大事に



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