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No.701-7/16

イオンモールのPM力発揮したショッピングセンターソヨカふじみ野

No.701号

  6月29日に開店した「クイーンズ伊勢丹ふじみ野店」は、三越伊勢丹ホールディングス100%出資子会社同士のクイーンズ伊勢丹と二幸が昨年4月1日に統合して三越伊勢丹フードサービスとなって初の新店。同店のある商業施設はアウトレットモールの先駆けとして1993年11月に開業し、当初は人気を得た。その後、三井不動産などのアウトレットモールが首都圏に増えてくるに従い、来客数が減り、テナントが抜けて歯抜け状態となったリズムというSCだった。これを今回、三菱信託UFJ信託銀行が信託受託する建物設置者となり、イオンモールがプロパティマネジメント(PM)契約を締結して、テナントリーシングなどを実施した。成功すれば、日本全国にある閉鎖SCがイオンモールのPM事業となる可能性も高い。


頭打ちのアウトレット施設


  今年4月13日に三井不動産とららぽーとマネジメントは、11施設目となる「三井アウトレットパーク木更津」を千葉県木更津市に開業。東京湾アクアラインを利用すれば、東京や横浜から車で、1時間以内で辿り着ける首都圏最大級のアウトレット施設。海辺にあり、リゾート感と開放感溢れる施設空間を創出した。開業時は、店舗面積約2万8,000uの平屋建てで、171店が営業するが、今後拡張する計画で最終的には約4万u、200〜250店が営業予定。


  「三井アウトレットパーク木更津」の人気スポットは地元の有名店を中心に集めた650席のフードコートで、平日の昼間でも満杯状態だ。人気店には常に行列ができているが、その理由は、観光スポットとして観光バスが立ち寄る拠点となっているため。


  オープン初日の朝には5,000人を越える行列ができた同SCには、その後のゴールデンウィークには9,000台用意した駐車場が満車で2時間待ちという異常事態にもなった。観光地としてこれから夏休みを迎える時期はファミリーを中心に賑わうことだろう。SCの年間来場者数は500万人を見込み、初年度の年商は320〜340億円を想定している。


  日本全国にアウトレット施設は39ヵ所あり、国内の市場規模は6,000億円ともいわれている。これまでの10年間で約10%の成長率だったが、ここ2、3年で頭打ちとなり、今年は木更津、来年はチェルシージャパンの「酒々井プレミアム・アウトレット」の開業だけ。そんな中、日本最初のアウトレッモールだった埼玉県ふじみ野市のリズムが閉鎖に追い込まれ、今年6月29日に銀行が間に入り、イオンモールがPM契約を締結してテナントリーシングして新たなSCとして生まれ変わった。新SCの核店舗の一つが「クイーンズ伊勢丹ふじみ野店」(本誌新店レポート5〜9頁)。同SCが成功すれば、日本全国にある閉鎖SCのモデルとして、イオンモールのPM事業が注目を浴びることだろう。


今週の目次




今週の業界トピックス

トライアルカンパニー 中国に初出店
日本スーパーマーケット協会 業界3団体の会長がパネルディスカッション
ジェーソン 昨年度は社内組織改革を優先
スーパーバリュー 20店体制となった今期は既存店を強化
日本製粉 新社長に小寺春樹専務が昇格


今週の開店情報


SJ新店レポート

再生SCの核店舗として地下1階で営業、プロトタイプとして実験・検証
 クイーンズ伊勢丹ふじみ野店
共同住宅密集地に出店、周辺の競合とどう戦うか試される
 平和堂 フレンドマート尼崎水堂店
初のCDショップとコンビニとの融合店
 ローソンHMV表参道店


新 激戦地 ストアシーイングMAP 3

京阪・牧野周辺 枚方市(大阪府)


チェーン・スーパーマーケット企業への提案

(株)島田研究室・代表 島田陽介
 票を金で買うAKB総選挙よりも、「信頼」を犠牲にしているピービーの方が問題


MDフラッシュ


非縁社会のぬくもり・22 小澤信夫

森鴎外、生誕150周年を偲び、鴎外荘を訪れる


三井食品フードショー2012 ビッグサイトで7月25、26日開催

20の提案で広さと深さの徹底訴求


第9回こだわり展示会

五味商店7月25日 丸ビルホールで
 大手も依存する専門問屋が商品発掘と企画力を集結
出展企業の概要紹介
 五味商店「さしすせそ」20社の規模


洋風テイストのトッポギ 進むモランボン戦略

「韓国餅と専用調味料」のセット商品


食品マーケティング

三菱食品、常温〜低温食品のフルラインで様々な提案を訴求
 *卸機能をさらに追及しつつコラボの企画提案
 *国産鮮魚〜輸入メキシコ・ポークなど国内外の対応


今週の大店立地法公示速報


交差点

未成年者喫煙防止強化月間



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