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No.704-8/6

ワインとデリカを一体化、食シーンをイメージした売場に進化

No.704号

  7月27日にオープンした「ヨークベニマル佐野伊勢山町店」では、「惣菜の種類を増やしてほしい」という客からの要望に応えて惣菜売場の充実を図った。ヨークベニマルでは昨年9月から惣菜を強化した実験に取り組み始め、昨年11月には福島県郡山市内の横塚店で、ワインデリや居酒屋デリ、麺処奥村亭といった各コーナーを集めた「だんらんDELI」の展開をスタートし、現在11店に導入している。同コーナーでは朝・昼・晩と時間帯に合わせた品揃えを進め、客の食シーンをイメージした展開を行う。導入した店は好評で、今後も導入店を増やしていく模様だ。


食シーンに関連した売場


  「客の食シーンに関連した売場づくりを進め、来店動機に合わせた売場を形成している」とヨークベニマル大高善興社長。「みなが同質化競争をしていたのでは生き残りは難しい。店は劇場であり、『買物が楽しい』という価値を創造する必要がある」と強調する。従って「安さが全てではない。価値でお客様は商品を買う。価格志向の同質な競争では展望は開けない」と主張する。


  ヨークベニマルでは昨年9月から惣菜を製造・販売する連結子会社ライフフーズでヨークベニマルの惣菜売場を強化した実験的な取り組みを開始。好評だったことから昨年11月に横塚店で本格導入した。「だんらんDELI」という客の食シーンに合わせたデリカコーナーを初導入し、ワインデリや居酒屋デリ、ブランチ&ナイトデリ、きょうのおばん菜、こだわり煮物、サラダ、麺処奥村亭といった各コーナーを集めて、朝昼晩と時間帯ごとに品揃えを変化させていく。7月27日に開店した佐野伊勢山町店で11店目の導入となった。


  佐野伊勢山町店では同質化ではなく専門性を追求したスペシャリティストアを追求していく。ディスカウントストアではないヨークベニマルは小商圏を対象としており、松竹梅の商品を一通り店に揃えて、高頻度来店型の集客を目指す。全店で簡便商品の取り扱いを強化しているのも、時代のニーズに合わせたもの。「簡単、便利なメニュー提案」を強化して、毎日の献立の手伝いを図る。


  今年4月1日からアルバイト男性2人を除いて店長も含め正社員とパートが全て女性だけで運営する実験を片平店でスタートした。その時々で課題を見つけて解消しているが、「やってみなさい」と言ったIYグループ鈴木敏文CEOの狙いはイノベーションを起こすことにある。「マーケットは無限にある。潜在的なニーズは掘り起こさなくてはいけない。コスト構造を変化させて、販管費を抑えていくことも必要なことだが、その一方で買上点数を増やし、客数を増やして分母(売上)を上げていかなくてはいけない」(大高社長)。


今週の目次




流通羅針盤

食品卸3社、ビール不当廉売の疑い、イオン、協力要請受け入れず


今週の業界トピックス

紅屋商事 「商売は上手くやって、お客の評判を取った方が勝ち」
大塚食品 ビタミン炭酸飲料「マッチ」新キャンペーン開始
スーパーアルプス 2012年3月期業績は出店なく、営業利益は前期の2倍


SJ新店レポート

2階が売場のピロティとし、ビジュアルMDの価値を追求
 マミーマート飯山満駅前店
アウトレットモール帰りの客も誘引する、食品中心2,200坪の売場
 ベイシアスーパーセンター木更津金田店
シルバー向け商品を強化した売場、新設NSC内の核店舗として営業
 フードマーケットカスミおもちゃのまち店


今週の開店情報


チェーン・スーパーマーケット企業への提案

(株)島田研究室・代表 島田陽介  お客の満足は100%だが、カスタマーの満足は95%である


活況呈した「おいしい提案」 三井食品フードショー2012

ヘルスケア・輸入食品・地方のこだわり名産品を訴求
「にっぽん元気マーケット」を支援


第9回「こだわり商品展示会」

提案13年の五味商店  主力と新規多数相まって内容充実、来場者の商品発掘への機運高まる
メーカーの紹介
 八木澤商店/コシヒカリたちの有限会社


食品マーケティング 2012年下期、冷食・新商品発売動向(続編)

*ニチレイ、チキン加工品〜森永製菓とのコラボ.スイーツ
*味の素冷食、ギョーザを大幅にリニューアル
*フジッコ、あさり約40個分、鉄分入り佃煮、8月全国発売


企業動向

雪印メグ、今秋向け発売の家庭用新商品は合計25品


今週の大店立地法公示速報


交差点

元気な地方SMは魚が強い



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