駅舎復元(10月)を間近に控えた東京駅に直結する商業施設の新・増設が相次いでいる。主要ターミナル駅ということもあり、銘店ギフト、弁当・惣菜、和洋菓子、スイーツなどのショップが駅ナカ、構内に続々とオープンしている。その象徴的な存在である大丸東京店、地下食品売場“ほっぺタウン”が1.4倍に増床となり、全長約60mのお弁当ストリート、お肉の細道、東京下町おやつなどの新しい企画売場が好評だ。人気ショップはお昼時、通勤帰り、出張帰り時には商品を求める顧客で長蛇の列が出来ている、東京駅の新名所の1つになりそうだ。グランドオープンは10月5日。
10月5日、大丸東京店は悲願の増床オープンにこぎつける。投資額約50億円を掛け、面積を1.4倍の4万6,000uに拡大、初年度フル稼動売上高640億円(前年実績471億円)を計画する。増床部分の1、2階には海外トップブランドのルイヴィトン、プラダ、ボッテガ・ヴェネタなどを、3、4、5階にはSCなどの常連ユナイテッドアローズ、シップス、ナノ・ユニバース、ザラを誘致、8〜10階には東急ハンズ、11階にはICI石井スポーツを導入し、今まで手薄だった上層階への回遊性を高める工夫が凝らされている。
J・フロントリテイリングは百貨店離れが進む、若い人やビジネスマンを呼び戻すための施策を強化、積極的なテナント導入を図っている。大丸梅田店で男性、若者に人気の東急ハンズや若い女性を意識した“うふふガール”路線のセレクトショップ、百貨店の本流、海外ラグジュアリーブランドなど全方位の集客ツールが揃った。9月17日の増床ゾーンのオープンセールでは、地下食品売場、東急ハンズなどは多くの人が押し掛け、大変な混雑ぶりだった。
食品売場は1階(既存)と地階(既存+増床)からなる。売場スペースは1.4倍になり、バラエティに富んだ売場構成が可能となった。通常のデパ地下の惣菜売場は女性客(主に主婦層)を意識した品揃えになるが、“ほっぺタウン”は東京の玄関口に位置する強みを生かし、老若男女に対応した売場に仕上げる方針だ。ギフト、トラベル、お土産に関連する商品強化とともに、ビジネスマンのランチ需要、勤め帰りの夕食テイクアウト需要も取り込む。旅の友となる全長60mの弁当ストリートには築地、銀座、神楽坂など23店の銘店が並ぶ。男の惣菜百膳は車内でくつろぐのにピッタリのオトコ好みの惣菜やおつまみの専門店。お肉の細道にはガッツリ系にとってはたまらない人気の銘店、矢澤ミート、叙々苑、たまひで・からっ鳥、洋食や三代目・たいめいけん、牛たん・かねざきなどには行列ができている。
メイド・イン・トーキョーをテーマに東京下町で親しまれている老舗の和菓子屋9店をそれぞれの特徴を活かした店づくりのまま導入。地方からの旅行者には普段目に触れない、埋もれた逸品が揃った。デパ地下スイーツでは今まで百貨店には出店していなかった地元で愛されているショップなどを中心に22店舗を導入。1階(既存)で展開するスイーツとは差別化されている。1.4倍の売上高を見込んでいるが、問題なくクリアできそうだ。
ヤマザワ よねや商事(秋田県横手市)の株式の1割を取得
フジ スーパーふじおか(広島県廿日市市)を完全子会社化
サークルKサンクス 青果と日配の今期の売上目標15%増
トーホー 上期は原料価格の高止まりなどで増収減益
昭和産業ベトナム進出
ちい散歩の地井武男さんから学ぶこと
高齢者が多い地域特性に合わせ、少量目の和風スイーツや魚惣菜を充実
マルエツ京町店
新店としては初のEDLP店舗、惣菜強化した都市型ミニSM
グルメシティ東向島駅前店
150坪の標準モデルを初展開、450坪・300坪と合わせ改装12店に
コープ戸山店
「食品表示」スーパーの売場で
「利は分類にあり」
客にわかりやすく語りかける品揃え
ケイエス冷食、お弁当、食卓用へ一味違い訴求
*ホームディッシュに小籠包〜甘酢あん酢豚
日本製粉 「アマニ油」オメガ3脂肪酸を豊富に含有した食用油
フードジャーナリスト 旭 利彦
東京駅復元と進む商業化
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