「紀ノ国屋アントレ ルミネ ザ・キッチン品川店」が2月28日(木)、京浜急行・品川駅改札前、JR品川駅の2階改札を高輪口側に降りたところにオープンした。紀ノ國屋としては2011年10月に出店した「紀ノ国屋果樹園ルミネ有楽町店」以来1年4ヵ月振りの新店で、アントレ業態としてはエキュート上野店以来1年11ヵ月振りとなる。今年1月15日で閉店した「成城石井ルミネ品川店」跡への居抜き出店。売場は60坪と小さ目だが、青果とデリカを充実。駅やホテル利用者の他に精肉や塩干、日配も揃え、地域住民の食生活も支える。
高級スーパーを首都圏と中部及び近畿圏で店舗展開してきたピーコックストア(前身は大丸ピーコック)が4月1日にイオンの完全子会社となると発表され、流通業界に衝撃が走った。ちょうど3年前の2010年4月にも老舗の高級SMである紀ノ國屋がJR東日本の完全子会社となっている。2012年10月には三浦屋がいなげやの完全子会社となった。時代の流れからすると、今後も独立系あるいは百貨店系列の高級SMが大手資本に身売りされるケースが増えてきそうだ。現在、様々な憶測も飛び交っている。
紀ノ國屋は1910年に青果店として創業し、1953年に日本初のセルフサービスのSMを東京・青山に開業。以来、先駆的な存在として流通業界を引っ張ってきた。特に東京・三鷹の紀ノ國屋フードセンターで製造されるパンは人気が高く、ピーコックストアやオダキュウOX、三浦屋、成城石井などのいわゆる高級SMに供給され、根強い支持を受けてきた。
首都圏でSMを展開している紀ノ國屋は2月28日、ベーカリー専門店2店を含めると20店目となる「紀ノ国屋アントレ ルミネ ザ・キッチン品川店」を品川駅前にオープンしている。駅前立地に合わせて、鉄道を利用する旅行客や周辺に林立するホテルの宿泊客、オフィスワーカーのデリカニーズに対応。朝はオリジナルサンドイッチと店内製造の1杯450円の生ジュースを主体とし、ランチ以降は弁当やおにぎりなどの米飯類、夜は酒のおつまみ需要へとシフトしていく。
惣菜以外では特に青果物を充実させ、真空パックの野菜やハーブ、京野菜などを揃える。さらに精肉や塩干、日配も販売して、地域に住んでいる人たちの食生活も支えていく。(新店レポートの10~13頁に掲載)
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