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No.775-2014/02/03

線路の高架化が進み首都圏のSM出店は駅の商業施設が主戦場に

No.775号

  シェルガーデンは1月27日(月)、高質スーパーマーケット「ザ・ガーデン 自由が丘」東小金井店をJR中央線・東小金井駅に誕生した高架下の商業施設「nonowa(ののわ)東小金井」にオープンした。駅改札からすぐの好立地にあるため、1日の乗降客数が5万5,000人ある駅の利用者を中心に近隣住民を客ターゲットとする。同じ沿線上のアトレ吉祥寺内で営業している同社の吉祥寺店では売上の2割がワインとよく売れているため、東小金井店でもワインを路面側のガラスの壁面一杯に陳列し290SKU品揃え。その前でナチュラルチーズも販売し、毎日、対面でワインの試飲とチーズの試食を実施。味を知ってもらいながら、リピーターへと繋げていく戦略だ。


高架下に出る小型SM


  JR東日本の子会社であるJR中央ラインモールは1月27日にJR中央線・東小金井駅に隣接した高架下の商業施設として「nonowa東小金井」を開業した。JR中央線上の街はこれまで線路を境に南北に分断していたが、線路の高架化が着々と進んでおり、その高架下に商業施設の開発が次々と進んでいる。


  「中央ラインモールプロジェクト」と名付けられた同計画は、中央線の三鷹駅から立川駅の区間における駅と駅の間の高架下を統一したコンセプトで開発することで「地域の顔としての駅」の魅力アップを図る。三鷹駅から立川駅を結ぶ9kmに及ぶ高架下に7万㎡の商業空間を誕生させることで沿線の価値向上を狙う。駅チカの商業施設であるnonowaとしては西国分寺駅、武蔵境駅に続いて3店目となり、東小金井駅以降は武蔵小金井駅と国立駅に高架下の商業施設を出店する計画がある。


  「nonowa東小金井」の核店舗として駅改札前に出店した「ザ・ガーデン 自由が丘」東小金井店(店舗面積63坪・売場面積56坪)。高質SM20店を展開するシェルガーデンの最新店で、新規出店としては2012年6月12日にオープンした「エミオ所沢」内の所沢店以来1年半ぶりとなる。「ザ・ガーデン 自由が丘」所沢店(店舗面積68坪、売場面積60坪)は現在好調で、日商目標180万円を超えている。所沢駅の1日の乗降客数は9.5万人。東小金井駅は5.5万人と所沢駅よりも少ないため、「ザ・ガーデン 自由が丘」東小金井店の日商目標は100万円を見込んでいる。1日の客数は1,000~1,200人、客単価は800~1,000円を想定。


  首都圏ではJR中央線の他に、西武線や小田急線などでも高架化が進んでおり、これに合わせて駅内や高架下に商業施設が数多く開発されている。数多くの人が集る鉄道駅の改札前に出来た高質SMは人気が高く、概ね売上も良好な店が多い。今後しばらくは首都圏の鉄道駅には商業施設が誕生してくる予定であり、食品を扱う小型スーパーマーケットもオープンしてくる模様だ。


今週の目次




今週の業界トピックス

SM3団体統計発表 昨年12月はクリスマス、年末商戦にしっかり対応した企業が成果を出した
エコス 民事再生申請のグルメンをスポンサーとして支援へ
さえきセルバHD 新規出店8店を計画、新物流システム2月1日スタート
オークワ 食品本部長に大桑弘嗣取締役執行役員が昇格


今週の開店情報


SJ新店レポート

惣菜と精肉はコンセ・直営両方で展開、酒とデリカを一体化して食を提案
 フードスクエアカスミ柏中新宿店
ピザ・おでん・揚物バイキング常設した食品特化型ミニSuC
 ベイシアスーパーセンター千葉ニュータウン店


激動の流通革命変遷史・8 小澤信夫

大衆消費社会実現のために、流通革命は今から始まる
 スーパーマーケット経営手法の原点を探る


チェーンストア・コンビニの12月度販売概況

先月からややダウンも比較的好調
 ヤオコーが既存店伸び率103.6%とトップ


<流れと対策>

三井食品 営業統括本部マーケティング部部長 髙橋 和顕 氏に聞く
 消費者の上質化志向は生活の中で捉える価値の変化


食品マーケティング

有力食品SMの売場革新が進む
 *中食~惣菜から横へのバリエーション
三菱食品がバーチャル販促の推進へ
 *営業が端末持参でメニュー紹介、売場提案へ


企業動向 日本製粉

パスタメニューに「和」食材や和風味を訴求強化!
「オーマイプレミアム彩々野菜」に新4品発売


今週の大店立地法公示速報


交差点

美味しさを競うのは“食”本来の姿



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