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No.782-2014/03/31

昨年~今春にかけて閉鎖店多く、今年は居抜き店が急増

No.782号

  首都圏中心に昨年末~今春にかけて、30年以上営業してきた年数の古い店が数多く閉鎖している。全国的に見ても昨年12月末~今年3月までに120店以上は少なくとも閉店している。うち30店以上はイオンがテスコジャパンから譲り受けた食品DSつるかめ系であり、その幾つかはマックスバリュ関東やマックスバリュ東海へと引き継がれてマックスバリュエクスプレスなどの看板に切り替わっている。ダイエーが展開するグルメシティも6店ほど閉鎖し、昨春統合したコープみらいも2月28日に小型店のミニコープを7店閉鎖し、大型のコープ吹上店も3月上旬に閉鎖。多くの閉鎖店には別のSMやDS、ドラッグストアが出店してくるため、今後は居抜き出店が増えそうだ。


今年は居抜き出店の年


  3月12日にいなげやが都内港区に初出店した白金台店は、昨年8月まで30年以上に亘って「ザ・ガーデン自由が丘白金台店」が営業してきた場所への居抜き出店となる。通常のいなげやでは取り扱わないような、上質品から日常普段のコモディティ商品まで幅広く取り扱う。場所柄に合わせてワインを中心に、ワインのおつまみになるような洋風食材やデリカを数多く揃える(今号の8~11頁に新店レポートとして掲載)。


  昨年~今年春にかけて閉鎖店が例年より急増している。そのほとんどは30年以上営業してきた営業年数の古い店だ。3月19日に都内品川区にオープンした「スーパーバリュー品川八潮店」も今年1月末まで「グルメシティ品川八潮店」として30年間営業してきた閉鎖店への居抜き出店。運河沿いの東京湾に挟まれた孤島のような場所にあり、近くにはコンビニしかなく、古くから団地内に住んでいる高齢者にとってスーパーは必要不可欠な存在であり、スーパーバリューが出店するまでの2月は移動店舗がスーパーの代わりを果たしたという。


  東京都墨田区のJR錦糸町駅の近くには1月10日に錦糸町東急ストアが閉鎖したが、4月1日にカスミが都内初出店の新店を居抜き出店する。また、2月16日にはクイーンズ伊勢丹錦糸町店も閉鎖したが、7月9日にはライフコーポレーションが出店する予定だ。両店とも商業ビルの地下1階で営業する。


  目立つのは、コープみらいのミニコープやビッグ・エー、つるかめといった首都圏で展開している小型店の閉鎖であり、これらの跡地にはマルエツプチ、まいばすけっと、マックスバリュエクスプレス、エスビィなどといった小型SMやドラッグストアが出店してくる可能性が高い。以前からヤドカリのように店を運営する経営母体が代わって看板と売場の内装が変わるケースはあったが、今年はさらに居抜き出店に拍車がかかってきそうだ。


今週の目次




流通羅針盤

賃上げによる収益への圧迫は不可避、再編への引き金になるか


今週の業界トピックス

セブン&アイHD グループ合同入社式14社の新入社員1,219人が参加
イトーヨーカ堂 5月15日付け、戸井和久取締役が代表取締役社長に
ユニバース リッツコーポレーションの全株式を小池より取得
ローソン 12年ぶりトップ交代、玉塚元一COOが昇格
スリーエフ もち米粉を使用した新食感シュークリームが大ヒット
寺岡精工 スピードセルフレジ、今期中に導入店舗数250店に


今週の開店情報


巷で秘かに売れ始めている 注目!フーズ&ドリンクス

三角屋水産「〈多具里 TAGURI〉かつお塩辛&ガーリック」
 かつおの旨味たっぷりのバーニャカウダ風ソース
    フードジャーナリスト 旭 利彦


SJ新店レポート

洋風・個食・簡便テーマに、293坪の居抜きで都内港区初進出
 いなげや白金台店
駅前型NSCの核店舗で、あえて再出店。
固定ファン+新規顧客獲得で実績の上積みを図る
 食品館イトーヨーカドー鎌ヶ谷店


チェーンストア・コンビニの2月度販売概況

大雪の影響で降雪日前後が売上増
 各社数字を伸ばし東急ストアが既存店売上トップ


(素材)と(たれ)で簡単調理 三井食品のオリジナル戦略

野菜・惣菜売場で販売したい新乾物
「新しい発想・コンセプト」で商品化へ


<春の酒類>新商品 オエノン・合同酒精が発売

「梅酒」(リキュール)と「合成清酒」


食品マーケティング

スーパー惣菜へ、個食メニュー多様化
 *時間ロス防御のスピードクック課題
 *量販店B/Y向けに味&売価の訴求


今週の大店立地法公示速報


交差点

駆け込み需要予想以上



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