首都圏では小型SMの開発が増え続けている。東急ストアは東急沿線の駅前を中心に小型SMの多店舗化を狙っており、4月9日にフードステーション業態の3号店を東急大井町線・中延駅前にオープンした。イオングループでは大都市シフトを成長戦略の一つに掲げており、戦略小型店として、まいばすけっと、アコレ、イオンリカーなどの出店を加速させている。ダイエーの子会社ビッグ・エーは昨年末から従来の90坪から一回り小さな売場70坪の店の開発を強化。ユニーは東京と神奈川でミニピアゴ、マルエツもマルエツプチの多店舗化を進めている。人口が集中している首都圏では広い物件はなかなか出てこず、賃料も高いため、売場面積100坪以下の小型SMの出店が急増している。
ローソンは今年2月20日、2005年から展開している生鮮コンビニ「ローソンストア100」を進化させた「ローソンマート」1号店を横浜市内にオープンしたが、今後は生鮮と即食商品を強化した「ローソンマート」の出店を急ピッチで進める。「ローソンストア100」からの業態転換を含め今年度末までに100店、3年間で500店以上の出店を東名阪地域で計画している。
スーパーマーケットをチェーン展開している企業は既に小型SMの出店に随分前から取り組んでいる。マルエツのマルエツプチ、ユニーのミニピアゴ、イオンのアコレ・まいばすけっとなどがチェーン化しており、ドンドンと店舗数を増やしてきている。いずれの店も生鮮食品とデリカやパン、デザート、飲料といった即食商品の両面を強化した売場づくりをしている。形としては24時間営業の小型食品DSビッグ・エー(1979年11月から)を変化させた店であり、人件費や販促を含めローコストな運営が求められている点は共通している。
東急ストアは今回、小型SMフードステーション業態3店目を出店したが、早急に10店を開発し、今後は30店、50店、100店という期待をかけている。売場面積はコンビニよりも少し大き目の40坪~80坪までを想定し、東急沿線の価値向上に寄与していくのが目的だ。3号店の中延店ではコンビニと同様のサービスを充実させ、売場は即食ゾーンと生鮮・素材・調味料ゾーンに2区分して、客が利用し易いレイアウトとした。
小型SMを1~3店展開している企業も多い。紀ノ国屋はOMO(オモ)エチカ表参道店を展開し、クイーンズ伊勢丹を展開する三越伊勢丹フードサービスはクイーンズアイ三鷹店と藤沢店を営業。京王ストアはコンビニタイプのエクスプレス業態を永山店、堀ノ内店、つつじヶ丘店の3店運営している。グロサリーショップとして小型店を駅前の商業施設や百貨店の中で展開している企業は、成城石井や明治屋、北野エースが有名だ。今後しばらくは小型店の開発が首都圏では勢力を強めそうだ。
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