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No.801-2014/08/25

コンビニに対抗した小商圏対応の小型店が次々登場

No.801号

  ドン・キホーテは通常のコンビニよりも付加価値を高めた「驚安堂大宮南銀店」を8月8日(金)にオープンした。以前はパチンコ店だった所へ、2010年に「ドン・キホーテ」として居抜き出店。今年6月27日に同店から200m離れた場所に「ドン・キホーテ大宮東口店」がオープンしたため、ビッグ・コンビニに業態転換した。「便利で、安くて、楽しい」をコンセプトとし、価格で他店を圧倒する「驚安価格」商品も陳列。弁当や惣菜、デザートなどもコンビニよりも安く提供する。「驚安堂」は昨年6月28日に都内杉並区にオープンした桜上水店に続き2店目。年内には都内の駅前など2~3店を出店予定で、2020年までにはピカソ業態を含め小型店で50店体制を計画する。


通常のコンビニとは違う店


  小商圏をターゲットとした都市型小型店が人口の多い首都圏中心に続々と開発されている。その多くは、かつてはパチンコ店や書店などの異業種だった空き物件への居抜き。幾つかのSM企業では売場100坪前後の小さな店を数店展開しており、将来の多店舗化も目論んで実験を続けている。


  現在、小型SMとして店舗数が多いのが、イオングループが展開する「まいばすけっと」の500店で、次は小型食品DSビッグ・エーの180店、アコレやミニピアゴは今年中に100店を突破し、マルエツプチは60店に。これらの小型店はいずれも店舗数の拡大を計画し、現在FC加盟店をチェーン展開して隆盛を誇っているコンビニに直営で対抗する構え。


  小型店にほぼ共通しているのは、ローコストオペレーションによる低価格販売の実現で、EDLPを追及してチラシ販促は極力回避。低コストの開発を狙い、居抜き物件主体の出店戦略を進めている。ドン・キホーテはビッグ・コンビニ「驚安堂」を2店展開するが、年内にはさらに2~3店出店し、2020年までにはピカソを含めた小型店(現在はピカソ10店、エッセンスが3店)で50店体制を目指している。


  「驚安堂」は既存コンビニと同様にシンプルな店舗設計で、普段使いの買い回りの良さを追求しながら、食品や日用消耗品では、他店を圧倒する「驚安価格」の商品も揃え、弁当やおにぎり、惣菜、デザートもコンビニよりも安く提供する。「ワクワク・ドキドキ」の店舗空間を創造するドン・キホーテ的な要素も取り込み、大宮南銀店ではレジカウンター周辺にポップコーン製造機2台やセルフコーヒーマシンを常設し、ホットスナックにソフトドリンクや生ビールも提供する。4席ほどのイートインスペースも店内に設け、その周りに銀行ATMや無料携帯充電器を常設。その一方で、宅配サービスや公共料金の収納代行サービス、コピー機の設置といった通常のコンビニにある機能はない。品揃えとしては、青果は扱うが、精肉や鮮魚はなく、デリカやパン、即席麺や酒、飲料、菓子、冷凍食品、デイリー品と2類・3類の医薬品、日用消耗品を1階で品揃えし、地下1階ではコスメ商品や化粧品、パーティグッズ、実用衣料などを販売。通常のコンビニとは違う試みを実験している。


今週の目次




今週の業界トピックス

ゼンショーホールディングス 千葉県の地場SM、尾張屋をM&A
近商ストア、セブン&アイ 資本・業務提携を解消、5年で区切り
イオン岡田元也社長 価格で消費者にコミットすることの大切さを再認識


今週の開店情報


SJ800号突破記念特集(中)

グループの枠を超えてSM専用商品を育てよう
 シジシージャパン グループ代表兼社長 堀内 淳弘 氏
小型SMの戦略
 本部主導型店の開発で規模拡大を目指す
  全日本食品 社長 平野 実 氏
 小型店レポート
  全日食チェーン品川八潮店


激動の流通革命変遷史・21 小澤信夫


大衆消費社会実現のために、流通革命は今から始まる

日本の小売業・スーパーマーケット発展の歴史


現場が考えた提案採用 国分「首都圏展示・商談会」開催

400のテーマから11に集約した明日へのトレンド
 メーカー308社と地産外商に注力する19道府県が商品を魅せる


秋を彩る乳飲料を発売 森永乳業が新商品投入

「カフェラッテ」に新しい味わいを発売


飲料・食品ともに順調 大塚食品の上半期を探る

ビタミン炭酸飲料のマッチが2桁増
クリスタルガイザー700mlで新対応


食品マーケティング

日清フーズ、秋冬新商品へ常温・冷食のツウウェイ強化
 *冷食はレギュラー品&生パスタ、青の洞窟へ二極化
ケイエス冷食、大人向け「弁当のおかず」提案
 *ご飯付き「一食完結型」メニューを引き続き推進
マルハニチロ、市販用・食品開発に新たな方針示す
 *市販用冷食の「食卓にもう1品」は弁当への併用にも価値生む


企業動向 市場深耕に向け流通と消費者との共創に注力(下)

AGF、秋の最需要期に向けより精密な提案行う


今週の大店立地法公示速報


交差点

心を動かす提案を



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