SMやコンビニでは憩いの場としてイートインスペースを配置する店が増えてきているが、紀ノ国屋はJR東日本フードビジネスと提携し、ワインバール&カフェとグロサリーショップを一体化させた複合店を10月10日(金)、東京都三鷹市のJR三鷹駅の商業ビル1階に開発した。
「今の競争の時代を生き抜くには、色々なノウハウを持った企業と連携して新たな価値を作り出すことが必要」とジェイアール東日本フードビジネスの明智俊明社長。「高級スーパーである紀ノ国屋と提携し、ワインバール&カフェ事業と組み合わせた新しい試みの店」を展開開始したと語る。
10月10日(金)、東京三鷹市のJR三鷹駅に新たに生まれ変わった駅ナカ商業ビル「アトレヴィ三鷹」。1階で営業してきた「紀ノ国屋アントレ アトレヴィ三鷹」がリニューアルし、隣で営業してきた飲食店との壁を取り払って、「紀ノ国屋ヴィノキッチン アトレヴィ三鷹店」と一体化した複合ショップを営業開始した。店内の中央にワインセラーを配置してワインを主体にした食物販やメニューを提供する。
飲食スペースでは紀ノ国屋のセントラルキッチンで製造・販売している加工肉やパンなどの食材をフードメニューの半数に使用し、物販スペースで販売しているワインを物販レジで支払えば飲食側への持ち込みもでき、無料でワインの抜栓やグラスのサービスも受けられる。
三鷹市内には紀ノ国屋のセントラルキッチンがある他、三鷹駅と直結した「アトレヴィ三鷹」内には物販・飲食の複合店以外に紀ノ国屋ベーカリーが改札の中と外に各1店営業している。今回、三鷹市で紀ノ国屋の実験的な試みがスタートしたが、飲食店とSMの一体化という同社初の試みが成功するのか。これまで市販用だけで業務用の食材は手掛けてこなかった紀ノ国屋。ワインバール&カフェのフードメニューに紀ノ国屋の食材を使う中で一番苦労したのは原価のところだったそうだ。手頃な値段で提供する飲食を目指す同店は飲食部門だけで1日10回転(50席)を見込んでいる(関連記事は8~11頁の新店レポートに記載)。
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