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No.812-2014/11/10

カスミとファミリーマートが一体型店のモデル店開店

No.812号

  カスミとファミリーマートによるSMとコンビニの一体型店の1号店が11月1日(土)、埼玉県川口市上青木に開店した。コンビニを敵対視するのではなく、コンビニと協業してドミナントを強固にしようとするSMの動きが活発化し始めている。


郊外地での小商圏業態の実験


  「コンビニの出店基準では出せないような立地でも成り立つ小商圏フォーマットが出来ないかと上田準二社長(現会長)の時代から話していた」と、一体型店誕生の経緯をカスミ小濱裕正会長が明かしている。店舗は、売場面積約87坪。通常のコンビニの2倍強の規模。扱いアイテム数は5,200。生鮮3品、惣菜、日配、冷食、米など約600アイテムはカスミのMDだ。


  「SMにとってコンビニが脅威になりつつあるが、カウンター回りのサービスなどはコンビニが優れており、これから自社で構築するには時間がかかる。ならば既存のシステムを活用した方が早い」(小濱会長)。ファミリーマートも全国でエリアごとにSMと連携する戦略を進めており、「餅屋は餅屋。SMの持ち味とコンビニの持ち味を活かして、1+1が2以上になるよう新しい小商圏対応ビジネスにしたい」(ファミリーマート中山勇社長)と両社の思いが合致し、今回実現した。


  カスミではこの新業態を首都圏ではなく、北関東の郊外地で成り立つかどうかの実験と位置づけており「赤字でも10店くらい出店する。検証し、いけるとなれば100~300店くらい出していきたい」(小濱会長)と意気込みを示す。


  高知県ではサニーマートが子会社スリーエフ中四国を吸収合併して66店をローソンに替え、その後、合弁会社ローソン高知(出資比率サニーマート51%、ローソン49%)を設立、高知県内のローソン67店も合わせて、133店をローソン高知が運営する計画を進めている。一体化した方が効率的という判断だが、セブン‐イレブンの進出計画への対応という面も強い。同じ高知県ではサンシャインチェーン本部が子会社を設立してセブン‐イレブンとFC契約を結び最終的には20店出店する計画だ。


  SMとコンビニの融合がにわかに進み出している。


今週の目次




流通羅針盤

食品の機能性表示、来春「新制度」導入へ


今週の業界トピックス

マルエツ、カスミ、マックスバリュ関東 共同持株会社が来年3月2日発足、社長に上田真マルエツ社長
スリーエフ 肉の万世とのコラボ店を万世秋葉原本店に開店
スリーエフ、ファミリーマート カフェラテを共同で限定販売、今回は富士シティオも参加
全日本食品 既存加盟店の売上昨対で105%の達成を目指す


今週の開店情報


SJ中間決算レポート(SM篇)

消費増税の反動吸収し増収増益企業が4割占める
 地方企業、年商1,000億円未満に減収企業が集中


SJ新店レポート

ホームセンターに併設し、週末は広域から集客する郊外店
 とりせん前橋駒形店


ハマさんのコーヒーブレーク・121 コラムニスト 浜本經道

ハードよりソフトを大切に


魚油を小粒に凝縮 大塚製薬のネイチャーメイド戦略

女性の健康を考えた新サプリメント 『フィッシュオイル パール』


創業45周年記念インタビュー

ハーブティーと世界のお茶の普及に努めた45年
 輸入とユニークかつ高付加価値のオリジナル商品開発で高評価
  日本緑茶センター 代表取締役社長 北島 勇 氏


マッチ冬のキャンペーン 大塚食品が新企画で展開

新企画メッセージボトルで拡大図る


企業動向

雪印メグ、原料高などコストアップ補えず連続営業減益


食品マーケティング

マルハニチロ、冷食「新中華街」の新CM発表
 *坂上忍氏起用で「麺」「米飯」11月4日から全国放映
 *マルハニチロ&イオンリテールで新・魚肉ソーセージ発売
日清フーズ、翌年1月から国産パスタ値上げへ
 *理由はデュラム小麦価格の上昇と円安進行


今週の大店立地法公示速報


交差点

やはり必要な2人店長制



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