特集 好調続けるSMのペットカテゴリー
SMの日用雑貨カテゴリーで一際好調なのが、ペット売場である。現在ペットは高齢化や犬の小型化、室内犬化などが顕著で“家族化”が進んでいる。そんなペット市場のキーワードは量より質であり、ホームセンターなどに比べ売場規模を持たないSMには追い風となっている。
今年4月に消費税増税が実施され、様々なカテゴリーで影響を受けた小売企業。しかし増税後も、ほぼ影響なく数字を伸ばし続けてきているのがSMのペットカテゴリーである。
これまで長らく続く不況や、節約志向が高まっても成長分野として伸長し続けてきたペット市場ではあるが、ここ数年は飼育頭数の減少、犬の小型化、高齢化による給与量の減少が起こり、市場全体でみると縮小傾向にある。大容量の商品は、特に影響を受け、ホームセンターなど大規模の売場を持つ店舗では苦戦が続いている。
しかし前述のように小型化や高齢化などにより、圧倒的に室内犬が増えるなど飼い主との距離は縮まってきている。それに伴いスナックなどのコミュニケーションフードやグルメフード、機能性フード、国産商品へのニーズが高まり、高単価な商品は売上を伸ばしている。今や多くの飼い主にとって、ペットは子どものような存在となり、“家族の一員”という傾向がこれまで以上に強まっているのだ。
そんな中で売場規模は小さいSMのペット売場であるが、伸長を続けるスナック、グルメフード、機能性フードなどは小型商品が多く、SMでもニーズに対応する商品の品揃えが可能となっている。小型の商品であれば、日々SMに買い物に来る飼い主にとっても、ついで買いで済ませることができ、そこが好調の要因の一つになっている。
現在ペットの飼育頭数は15才未満の子どもを上回る、約2,000万頭を数える。飼い主自身の高齢化も相まって、ペットを“家族”とする流れも今後さらに強まっていく見方が強い。
SMにとって好材料の揃ったペットカテゴリーについて今号(14~21頁)と12月8日号で上下に分かれ特集する。(12月8日号ではライフコーポレーション、ヤオコーと各メーカーについて掲載します)。
インターネットを使えない人に、アマゾンのネット上商品を販売
いなげや 上期決算 クックサン統合でデリカ強化し、増収増益
東武ストア 上期決算 個店ごとの営業収支改善に取り組み2ケタの増益
寺岡精工 純水自動販売機「ECOA Fine(エコアファイン)」を発売
競合激化で味の良し悪しが分かる客が増え、本当の商品力が問われる時代
週末は買物不便な湖西から広域に集客、独自化商品で他店との差別化を図る
いちやまマート岡谷店
週末は20km離れた広域から集客、働く主婦や高齢者が多く惣菜を充実
原信荒川店
サミット
キャットスナックが牽引し、上期108.4%と好調
売場拡大を進め、細分化されたニーズに対応する売場づくり
エコス
カテゴリー割引が浸透し、上期124%の大幅増
SMの特性活かし、飽きさせない売場づくり
総合ペットメーカー マルカン
ユニットプライスを上げる商品作りを最重要視
付加価値をつけ荒利の取れる商品で差別化
SMの売場でやれることはまだまだある
消費者目線に合わせた訴求の確認!!
飲用シーンを捕らえた味本位の提案
<市販用冷食の売れ筋を追って>
日清フーズ、冷食パスタの多様化路線で拡販
*金のスペシャリテ、弾む生パスタ、青の洞窟シリーズがリード
味の素ノースアメリカ社、北米で日本食の冷食事業拡充へ
*ウィンザー社買収で基盤強化はかる
美山「チオシキムチ」 400億個の乳酸菌で健康的効果をパワーアップ
フードジャーナリスト 旭 利彦
一息ついてその後は…
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