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No.815-2014/12/01

クイーンズ伊勢丹、売場と厨房の接点が多いライブ感を出した新店

No.815号

  11月20日、NTT都市開発がJR目白駅前に誕生させた商業施設「トラッド目白」は16店が営業する。特にクイーンズ伊勢丹は地下1階にライブ感を演出するSMと、地上1階に新業態のベーカリー&カフェバーを出店。新たな試みにチャレンジする。


SM+飲食の複合店


  通常の食品物販を行うSMだけでなく、飲食店機能を付加した複合ショップが首都圏を中心に登場してきている。クイーンズ伊勢丹は今回、カフェバーを展開しているプロントとFC契約を結び、自社のベーカリーショップと組み合わせた「シェフズベーカリー」を初展開した。1号店が「成功すればチェーン化の可能性もありえる」と同社内田貴之社長。


  JR東日本の子会社である紀ノ国屋は10月10日から、同じグループの外食企業・JR東日本フードビジネスと提携し、食品物販のSMゾーンと朝と昼はカフェ、夜はワインバーとなる飲食スペースを併せ持った「紀ノ国屋アントレ」と「ヴィノキッチン」の複合店となるアトレヴィ三鷹店を営業開始している。


  SMと外食の機能を一体化させる試みは、この他にもヤオコーやイオン、いなげやでも、イートインコーナーを進化させた形で実験的に進められつつある。既にアメリカのSMではイートインスペースで、軽食からディナーまでできるコーナーもあるらしいが、日本のSMの中にも、将来的には中食だけでなく外食の機能までを持たせた展開を目論んでいるところが徐々に増えているようだ。


  現在、様々な分野でボーダレス化が進んでいる。コンビニではカラオケや定食屋との複合店が登場しているが、SMも外食企業とのコラボの動きが始まっている。一方で、イートインコーナーを発展させた形の実験も実施されようとしている。最近はコンビニやSMでセルフコーヒーマシンを常設している所が急増し、コーヒーショップの客層の多くを奪ったが、SMはさらにレストランやバーの客層を今後狙っていくのかも知れない。<関連記事は本誌6~9頁の新店レポートに掲載>


今週の目次




今週の業界トピックス

バロー 上期決算 SM事業の荒利率改善し、増収増益
サミット 今上半期は荒利アップで大幅増益
新日本SM協会 来年、再来年のSMトレードショーの概要を発表


今週の開店情報


激動の流通革命変遷史・27 小澤信夫

大衆消費社会実現のために、流通革命は今から始まる
 日本の小売業・スーパーマーケット発展の歴史


SJ新店レポート

駅前商業施設地下に175坪SMとベーカリーカフェ&バーを新導入
 クイーンズ伊勢丹目白店
3,700㎡の衣食住揃うワンストップSM、チーズハウス、ビュッフェなど新MD導入
 ライフ宮内二丁目店
単身世帯が6割近く占めるため、少量品や即食系の売場を充実
 サミットストア梅ヶ丘店


チェーンストア・コンビニの10月度販売概況

低気温や台風の影響で客数に影響
 畜産などは相場高が続き、好調維持


企業動向

日本アクセス、乾物・乾麺特化の展示商談会を開催


〈ポンパドール〉を普及させた 創業45年の日本緑茶センター

北島社長「45年は夢の中で発展」


まるごと高知・食の商談会 高知地産外商公社が開催

地産外商に向けユニークな商品満載
首都圏SMの導入を願って積極提案


食品マーケティング <市販用・冷食の売れ筋を追って>

マルハニチロ、中華街シリーズ品からバリエーション拡充
 *惣菜には「食卓のもう1品」メニューを推進=東部長 談話=
イタリア料理専門展、セミナー加え盛り上がる(11月18~19日)


今週の大店立地法公示速報


交差点

32年前から熱望し、ついに実現



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