1978年から営業してきた「クイーンズ伊勢丹笹塚店」が5月15日にリモデルし、新しいスーパーマーケットスタイルを提案する。生鮮、ベーカリー、惣菜では売場と作業場の境目なくしてオープンにし、客との対面接客を重視した。売場から見せるキッチンにして、ライブ感と清潔感を演出する。
「目指しているのはフード&ライフ」と強調する三越伊勢丹フードサービスの内田貴之社長。「食を通じて『豊かなライフスタイル』、ひいては『豊かな人生』を、お客様に提供したいと考えるスペシャリティストア」を5月15日(金)にリモデルオープンした「クイーンズ伊勢丹笹塚店」ではコンセプトに打ち出した。
百貨店の三越伊勢丹グループとして、他のSMにはない接客サービスを行う。売場にいる販売員はスタイリストとして客とのコミュニケーションを重視。接客を最大限に活かすため、売場から見せる厨房を演出する。特に「売り方と見せ方」に配慮。このため作業場は2重構造として、売場から見える部分は清潔にして産地情報などのパネルも掲げる。一方、作業場の壁の裏側にはパッケージや冷蔵庫を配置。見せる所と見せない部分を徹底した売場を明確にした。
笹塚店は2014年4月に改装した「クイーンズ伊勢丹石神井公園店」に続く2店目のリモデル。客との距離を石神井公園店よりもっと近づけるため、生鮮やベーカリー、惣菜の壁面の各作業場をオープンキッチン化した。石神井公園店をさらに進化させた試みを実践する。改装工事のため1ヵ月半営業を休止し、改装投資に新店並みの約5億円をかけた。地下1階の売場に降りると、彩り豊かなフルーツを陳列し、その周りに直営インストアベーカリーにクイーンズピザ、30席あるイートインコーナー、トマトやアボカドなどを使用した新感覚ソフトクリームの対面販売コーナーを配置する。「少しでも長く店にいて欲しい」(内田社長)という願いから売場の通路も広く採った。
同社はPB「グリーンQ」の見直しも現在検討中だ。三越伊勢丹グループのSM企業として、もっと消費者に分かり易い名称に変更する可能性が高い。
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