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No.841-2015/06/22

「直売所+スーパーマーケット」が“仲良し”に イベントで集客

No.841号

  地場野菜などの直売所とスーパーマーケットを文字通り「仲良し」にさせた新しい業態の店舗「なかよし村北波多(きたはた)店」が佐賀県唐津市の山里にオープンした。長崎県佐世保市を中心にスーパーなど40店あまりを展開する「エレナ」が手掛けたもので、これが3店目になる。商圏人口が少ないので、イベントによる集客に期待をかける。


ブランド豚の試食会も


  落ち着いた城下町・唐津市の中心地から車で15分ばかり。「棒ラーメン」で知られるマルタイの工場を過ぎると、道路脇に「直売所+スーパーマーケット3つ目の信号を右折」と案内看板が出ている。


  駐車場は123台とゆったり。裏山をバックにした平屋建ての外観は郊外に1軒、大き目のスーパーができた感じだが、店内に入るとどこか“普通のスーパー”とは趣が違うのに気付く。


  「産直野菜」のコーナーは都会地でも定番になったが、その面積がケタ違いに大きい。売場面積450坪の北波多店では、この直売所とスーパー部分の売場がほぼ二分している。直売所は木製の移動式平台に、果物、野菜、たまご・米など、カテゴリーごとに商品が並べられている。


  「なかよし村」が契約する生産農家は200軒。青果売場の壁面には歌舞伎の「招き看板」のように、生産者の名前が書き連ねてある。また、ニンジンやインゲンが並ぶ台には、「生産者大募集」のPOPも掲げられ“仕入れ先の拡大”をはかる。


  鮮魚は玄海や唐津の漁港から直送される鮮魚が中心になるが、入荷時間が不安定なのが懸念材料だ、精肉はJA佐賀県の他、佐賀・太良町の永渕ファームリンクの「金星佐賀豚」をコーナーで扱う。


  こうした取り組みは全国で1,000カ所以上に成長した「道の駅」や一部のスーパーで流行のようになってきたが、商圏人口が少ない地域での取り組みはあまり例がない。では、どのようにお客を集めるのか?


  北波多店では、週末に計画しているイベントに期待を寄せる。店舗横にテント広場を設け、「金星佐賀豚」の試食会を開催。「よさこい踊り」や素人バンドも呼ぶ。商圏が広がれば、「いい商品を適正価格で」のコンセプトも認知される。(14~17頁に「なかよし村北波多店」の新店レポートを掲載)


今週の目次




流通羅針盤

農水産物ブランド、「国が守る地理的表示」保護制度スタート


今週の業界トピックス

AJS 新会長にサミット・田尻社長を選任
サンベルクス 遅れていた鮮魚部門にメス入れ、収益改善
マルエツ セミセルフレジ、中山店など8店に実験導入
雪印メグミルク 100%果実に夏限定新スムージー登場


今週の開店情報

SJ決算レポート 食品スーパー2015年9月期上半期決算
 マミーマート/PLANT/マルキョウ/ダイイチ


新 激戦地 ストアシーイングMAP 3

小岩地区 東京都|江戸川区・葛飾区市


SJ新店レポート

足元の厚い大型団地内に立地し高質強化して商圏深耕図る270坪SM
 エコスTAIRAYA三鷹新川店
 「直売所とスーパー」をミックスした新業態店、
 郊外に商圏を広げる工夫が「カギ」
  なかよし村北波多店


日本酒の推移と復活への対策 国分 酒類担当部に聞く

重要ポイントは業務用の役割再確認
量から質へ!日本酒転換のチャンス


8コーナーに提案充実 2015国分酒類総合展示・唎酒会

時代に即応したテーマと課題を充実
酒類販売には「味見」が大事を徹底


健康と食文化の伝承 マルコメ きめ細かな商品対応

「ダイズラボ」シリーズ第3弾を発売


激動の流通革命変遷史・39 小澤信夫

大衆消費社会実現のために、流通革命は今から始まる
 日本の小売業・スーパーマーケット発展の歴史


食品マーケティング

一般SMと業務SM、商圏で区分け
 島田屋(CGC加盟店)に見る、中小チェーンの戦略
(6月の新商品販促)
  *日清フーズ、家庭用スパゲティに2品目追加発売
  *東洋水産「中華そば しば田」とタイアップ商品発売


今週の大店立地法公示速報


交差点

インバウンドの光と影



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