SJ850号突破記念特集(上)
閑静な住宅街のマンションの1階にある店舗が生まれ変わった。チーズを中心とした売場も趣を一新、棚の上やケースにワインやスパークリング類を200本ほど並べた。普通は「お飾り物」でしかない酒類だが、補充に追われるほど売れている。7月半ばに大改装オープンした兵庫県西宮市の「コープこうべ苦楽園店」は、こうした話題満載の店舗だ。
大阪と神戸の中間地点にある兵庫県西宮市。通称「阪神間」と言われる地域だが、阪急神戸本線より北側は、古くから閑静な住宅街として発展してきた。特に阪急夙川駅から北に延びる甲陽線は隣接する芦屋と並んで「高級」の冠が付く。
コープこうべ苦楽園店は、甲陽線苦楽園口駅から西へ1km。村上春樹の小説に出て来る空気感があたりに漂っている。苦楽園店は「コープさん」の愛称で親しまれてきたが、開店して16年目を迎えるのを機に、3週間休んで改装した。
「来店するお客は、どんな人たちなのか?」―137台ある駐車場の車種を見ても、その“富裕ぶり”が見てとれる。統計では平均年収700万以上の層が多いが、実際はそれ以上の「粒のそろった客層」がメインターゲットの店舗だ。競合店は高級スーパー「いかり」の芦屋店。
今回は、老朽化した店舗の冷凍・冷蔵ケースを一新すると同時に、床や天井を張り替え、照明をLEDに替えるなどの設備面を一新した。同時に店舗デザインは中小スーパーの活性化では実績のある西川隆氏が代表を務めるプログレスデザインに依頼した。
改装効果は早くも現れた。1,000円から3,000円までの輸入ワインを中心に充実させた通常売場とは別に、チーズ売場でも棚の上やケースにもダブル陳列した。こうした酒類が開店2日で360本も売れ、補充に追われている。
「ギフトではなく、普段の食事に合った家飲みワイン」が地域の男性客のニーズをとらえた。だが。隣の甲陽園駅前では、阪急オアシス甲陽園店(仮称)の新築工事が急ピッチで進み、11月末にもオープンする運びだ。秋以降、高級志向の各社の戦いが見ものだ。
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850号突破記念特集|インタビュー
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