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No.864-2015/12/14

ヤオコー定番のデイリーセレクションで、オリーブ油とチーズを関連陳列

No.864号

  1972年開業のヤオコー1号店「ヤオコー小川ショッピングセンター」が12月8日、建て替えオープンした。同店のある小川町も高齢化と人口減の問題を抱える。高齢な客が多く、できるだけ以前のレイアウトを残しながら、新コーナーを導入。店長の要望でナチュラルチーズの上段にオリーブオイルを関連陳列するデイリーセレクションも新設した。


高齢化に対応した店作り


  12月8日(火)、「ヤオコー小川ショッピングセンター」(売場面積568坪)が建て替えオープンした。ヤオコーの1号店として1972年4月に開店(150坪)し、1978年6月に増床オープン(300坪)したが、今年5月18日~12月7日まで建て替え工事のため休業。214日の休業期間中は店舗付近から1.5㎞離れた「ヤオコーみどりが丘店」まで無料シャトルバスを運行して、地域住民の食生活を支えた。


  「ヤオコー小川ショッピングセンター」は1990年に年商34億円を超える店だったが、2014年度の年商は17億円と半減。その間に自社の「ヤオコーみどりが丘店」を1990年11月21日オープンさせ(その後1995年4月26日に移転)、小川町駅から徒歩5分のところに「いなげや小川大塚店」(売場面積494坪)も1999年8月に出店している。小川町の人口は1995年~2000年の3万8,000人をピークに減少し、現在は3万1,650人。駅周辺の中心部の空洞化と高齢化が進むと同時に、周辺部のみどりが丘地区が1988年から人口が増加傾向にある。


  小川町の高齢化率(65歳以上)は既に31%と全国平均を5ポイントも上回っているが、2020年には37%、2030年には44%となり、2040年にはほぼ半分の47%となる見込み。一方、町の人口も減少傾向となり、2020年に2.8万人、2030年に2.3万人、2040年に1.8万人と推計されている。日本の地方都市が抱えている高齢化及び人口減の問題に例外なく直面する。


  今回の小川SCのスクラップ&ビルドに際しても「テナント集めに苦労した」とヤオコー川野澄人社長。以前営業していたパシオスは退店したが、ミヤマが出店して衣服を販売する。もちろん、ヤオコーの直営売場は以前のレイアウトをほぼ残しながらも、新たなコーナーを導入して進化させている。地域に支持されている商品は従来通り陳列し、手作りおにぎりの販売や洋風食材を充実させ、年商は改装前の1割増となる19億円を目指す。


今週の目次




流通羅針盤

ファミマ、他社に先駆け「療養食」取扱店舗拡大


SJ決算レポート 食品スーパー2015年9月期本決算

マミーマート/PLANT/マルキョウ/ダイイチ


今週の業界トピックス

三井食品 新中計がスタート、売上高過去最高も減益


今週の開店情報


SJ新店レポート

万博公園跡地の「体験型モール」に出店した「ハイブリッド・ストア」
 デイリーカナートイズミヤ ららぽーとEXPOCITY店
地元商品の提案強化がコンセプト、酒売場で本格的なクロスMDを初展開
 ヨークベニマル佐野田島町店
DSタイプ転換店をスクラップ&ビルドし巻き返しを図る
 フードスクエアカスミ柏千代田店
西武線の駅商業施設内に初出店、惣菜と鮮魚をオープンキッチン化
 キッチンコート富士見台店


企業動向

伊藤園、上期業績は増収大幅増益で折り返す


楽しめる店づくり 「三浦屋グルメ」に学ぶ

「美味しさのお値打ち提供」ワクワクするミニ店舗
 品揃えを支える少ない女子従業員の的確なキビキビ好感度対応


食品マーケティング

マルハニチロ、ロングライフチルドに「パエリア」新発売
素材の食感を活かし、冷蔵で賞味期限45日


今週の大店立地法公示速報


交差点 

“慣れ”からの脱却



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